BOOK 「変えることが難しいことを変える。 」岩渕健輔
今年大躍進して大いに話題になった、ラグビーワールドカップでの日本代表の活躍。
前回までワールドカップで1回しか勝てなかったラグビー日本代表がなぜここまで強くなったのか。その立役者の一人である、日本代表GMの岩渕健輔さんの著書「変えることが難しいことを変える。」を読みました。
出版社のKKベストセラーズの紹介記事「ラグビー日本代表の戦い迫る! 絶対外せない一冊が刊行! 」にある紹介文は下記の通りです。
2012年1月に、ラグビー日本代表GMに大抜擢をされた岩渕健輔氏。日本のラグビー界の現状に危機感を持った氏は、これまでの常識を覆すような方法でさまざまな改革を断行していく。そこにあった哲学こそ、「変えることが難しいことを変える。」
極秘に動いていたエディー・ジョーンズHCの招聘から、クラブチーム最高峰の戦いであるスーパーラグビー参戦交渉、伝統が重んじられる厚い壁に閉ざされた列強国とのマッチメイク実現、そして……突如として降りかかった難題、新国立競技場白紙とW杯日本開催の危機。
日本ラグビーの真の戦いは、ピッチ以外の場所でも繰り広げられている。
世界のトップを相手にした提案、交渉、改革……。「変えることが難しいことを変える」ために不可欠な思考方法、そして必ず結果を出すための成功則とは? ラグビーファンのみならず、組織で働くリーダー必見の一冊。
何を変えていったか、目次に順次記してあります。
<目次>
はじめに
第一章 目標を変える
第二章 変えることが難しいことを変える1
第三章 メンタリティーを変える
第四章 現実との距離を変える
第五章 ラグビーのイメージを変える
第六章 日本の方向性を変える
第七章 日本のアイデンティティを変える
第八章 変えることが難しいことを変える2
第九章 未来を変える
おわりに
手始めに取り組んだのは、次の3つのプロジェクトだったとのこと。
1.世界トップクラスのコーチングスタッフを招致する。 2.代表強化を軸とした、新たな体制を築き上げる。 3.世界の強豪国とのマッチメークを実現させる。
このすべてが「変えることが難しいことを変える」だったそうだ。
中でも読んでいて一番厳しいミッションだったと感じたのが、「3.世界の強豪国とのマッチメークを実現させる。」だ。
この辺のことについては、Number Webの彼の連載に詳しく書いてあり、初めて読んだときはそんなに旧態依然とした世界だったのか、と驚いた。
勝っても「格付け」が変わらない!?世界のラグビー界は驚きの階級社会。
世界のラグビー界には、各国代表の間でも階級が厳然として存在します。それが「ティア1」「ティア2」というカテゴリー分けです。「ティア“tier”」とは英語で「階層」や「段」を意味する単語で、最高位である「ティア1」には、北半球の強豪6カ国(イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、フランス、イタリア)と、南半球の強豪4カ国(オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、アルゼンチン)が属しています。それ以外の国が実績などに応じて「ティア2」そして「ティア3」に分類されます。
現在日本は「ティア2」に入っていますが、このカテゴリー分けは日本ラグビーにとって大きな問題となってきました。代表の強化にとって不可欠な強豪国との国際試合も、この枠組みに基づいて組み合わせが決められてきたからです。
事実、W杯を別にすれば、2008年から私がGMに就任するまでの4年間、日本代表が世界のトップ10にランキングされているチームと試合をしたケースは1回しかありませんでした。
この「階級社会」の中でどうやって強化試合を組むのか、そこで役立ったのが彼のケンブリッジ留学時の体験だったという。すさまじい政治的な駆け引きを経て、試合に出ることができたというのを初めて知り、そういう人だったからこそ、この若さでGMという要職をつとめられたのだなと納得できた。
エディー・ジョーンズ前HCが思う存分腕をふるえたのも、岩渕さんが「変えることが難しいことを変える」ことに献身的に取り組んでくれたからこそだと改めて思う。
日本代表の活躍に心動かされた皆さまにぜひお読みいただきたい一冊。
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