« 「海街diary」ゆかりの場所をプチ巡り | トップページ | 建て替え迫るホテルオークラ東京本館に泊まってみた »

2015/03/22

Exibition 「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」展(サントリー美術館) 駆け足見聞メモ

Jakuchu_buson_entrance_long開催前から話題になっていて楽しみにしてたサントリー美術館の「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」展、休日は混むだろうと思いつつまずは様子見がてら足を運んでみました。


公式サイトの展覧会概要は下記の通り。


正徳6年(1716)は、尾形光琳(おがたこうりん)が亡くなり、伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)と与謝蕪村(よさぶそん)というふたりの天才絵師が誕生した、江戸時代の画壇にとってひとつの画期となりました。
伊藤若冲(享年85、1800年没)は、京都にある青物問屋の長男として生まれ、23歳の時に家業を継ぎますが、30代中頃には参禅して「若冲居士(こじ)」の号を与えられ、40歳で隠居して絵を描くことに本格的に専念します。
一方、与謝蕪村(享年68、1783年没)は、大坂の農家に生まれ、20歳頃に江戸へ出て俳諧を学びます。27歳の時、俳諧の師匠の逝去を機に、北関東や東北地方をおよそ10年間遊歴します。その後40歳頃から京都へうつり俳諧と絵画のふたつの分野で活躍しました。
若冲は彩色鮮やかな花鳥図や動物を描いた水墨画を得意とし、蕪村は中国の文人画の技法による山水図や、簡単な筆遣いで俳句と絵が響き合う俳画を得意としていました。一見すると関連がないようですが、ふたりとも長崎から入ってきた中国・朝鮮絵画などを参考にしています。
本展覧会は、伊藤若冲と与謝蕪村の生誕300年を記念して開催するもので、若冲と蕪村の代表作品はもちろん、新出作品を紹介するとともに、同時代の関連作品を加えて展示し、人物、山水、花鳥などの共通するモチーフによって対比させながら、彼らが生きた18世紀の京都の活気あふれる様相の最も輝かしい一断面をご覧いただきます。

日曜日の午後3時。ミッドタウン3Fのサントリー美術館に到着してみると、チケット売り場は列はなくスムーズに入場できます。「携帯/スマートフォンサイトの割引券画面提示で100円割引」とのことだったので、iPhoneに割引券を表示して無事料金にて割引チケット購入。8年前の相国寺での若冲展の混みっぷりを思えば信じられないスムーズさです。

展示は4Fから3Fの順路になっており、展示室に入ると、こちらはさすがに混んでました。硝子ケースの前には二重、三重の列ができていて、かなりゆっくり進んでいる様子。せっかちな私は「これはアカン」と見切りをつけて、遠目に見て興味を持ったものだけ近づいてピンポイントで見る方式に(展示替えしたらまた来るつもりだし)。

今回の展示品の中で一番印象的だったのは若冲の「花鳥蔬菜図押絵貼屏風(かちょうそさいずおしえばりびょうぶ)」。錦の八百屋が実家の若冲らしく、野菜をどどーんと描いた屏風絵で、ひとつひとつの野菜がとても活き活きと美味しそう。グッズではあまりいいものがなかったので購入を断念しましたが、あの絵があるものはひとつ手元に置いておきたいなあと思いました。

こちらのツイートに写真がありました(内覧会でのものでしょうか)。

あとはチラシなどにも使われているこちらの「象と鯨図屏風」。

Jakuchu_buson_entrance_up

ニュースリリースに現物の写真がありますが、展示は右に若冲左に蕪村「山水図屏風」、という並びで、一騎討ち的な様相。若冲はモダンで「かっけー!」。蕪村は渋い。井上雄彦を連想しました。

若冲は初めて見る作品も多く(何せ入り口にあったのが若冲を始めとした有名絵師が絵付けした漆器。こんなものまであるなんて、としょっぱなから驚きました)、蕪村はもちろん初めてで、また二人に影響を与えたと思しき絵画も一緒に展示してあって、何とも贅沢な空間だなあとしみじみ。

なんでも四条烏丸近辺で二人の他円山応挙など有名な絵師が同時期に住んでいたらしく、その時の推定住居がマッピングされていたのも興味深かったです。

会期中に金曜の夜(20時まで開館)狙いで行って、もう少しゆっくり見てこようと思います。

自分用お土産には、クリアファイルA4とA5を。A4は「象と鯨図屏風」、A5は鶴の絵。このふくふくとした鶴、好きなんです…。

Jakuchu_buson_files


サントリー美術館をあとにして、軽い遅い昼食に丸山珈琲西麻布店に行ってみました。サードウェーブのコーヒーショップが話題になる中でWebの記事で見つけたお店で、本店は軽井沢とのこと。

話題になってるためか10分ほど待ちましたが、霞町交差点にほど近い立地の割には天井が高くスペースもゆったりしていて、居心地のよいお店でした。

こちらでいただいたプレートセットとカフェラテ。

Maruyama_coffee_plate_set

ラタトゥイユ、グラノーラ、カンパーニュのセットです。グラノーラはヨーグルトと牛乳を選べるのでヨーグルトを選択。
このパンがめっちゃ美味しかった!また食べたくなりました。(麻布十番のpointageというお店のパンらしいです)
唯一残念だったのが、紅茶がなかったこと。中国茶はあったのですが。

参考リンク:
「若冲と蕪村」展(弐代目・青い日記帳)

2008年に「与謝蕪村展」、2009年に「伊藤若冲展」をそれぞれ開催したMIHO MUSEUM(巡回先)では、いつか二人で一つの展覧会で取り上げてみたいと密かに計画をあたためていたそうです。

辻惟雄館長や岡田秀之学芸員、サントリー美術館の石田佳也学芸部長たちが3年以上に渡り、計画してきただけあり、単に若冲のネームバリューに頼っただけでの展覧会でないどころか、若冲、蕪村それぞれ新発見の作品も展示されている想像以上の内容となっています。

ニュースでも話題となった92年ぶりに発見された与謝蕪村「蜀桟道図」とポスターにも使用されている蕪村と言えばまずこの絵「鳶・鴉図」が並べて展示してあるだけでなく、隣りに京博の若冲「果蔬涅槃図」が寄り添う贅沢。

若冲作品と初対面の人にとってはこれ以上ない贅沢な名品揃いですし、若冲に比べ蕪村はちょっと…と思っていた人にとっても蕪村の再評価に繋がる作品のオンパレードです。二人とも性格は違えども作品レンジが広く観ていて全く飽きることがありません。

【美の扉】並べて感じる18世紀 京の活気 「生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村」(産経ニュース)

圧巻なのは、東京で初披露となる滋賀・MIHO MUSEUM所蔵の屏風(びょうぶ)2点が並ぶ、吹き抜けの展示空間だ。1つは銀地に描かれた蕪村の「山水図屏風」。南宋画の本質に迫ろうとした蕪村が、最晩年にたどり着いた一つの境地を見せてくれる。もう1点は、若冲の最晩年の作「象と鯨図屏風」。右手に鼻を高々と上げた白いゾウ、左手に勢いよく潮を噴くクジラ。80代とは思えないほど筆づかいがはつらつとして、何ともおおらかだ。

若冲の衝撃! 蕪村の誘惑!(和樂編集部日記 / 本誌編集長アンドリュー橋本の内覧会狂想曲)

今や、日本美術史上の最大のスター絵師ともいえる人気ぶりの伊藤若冲(小学館では、子供の雑誌ではピカチュウが、大人の雑誌ではジャクチュウが人気なんですよ!)ですが、実は、ここまでの人気になったのは比較的最近のことなのだそうです。その人気の火付け役となったのが、1968年に著された『奇想の系譜』という名著であり、2000年の京都国立博物館での「若冲展」だったといわれています。その両方を手がけられ、その後も2009年の「若冲ワンダーランド」展などを仕掛けてこられた日本美術界の泰斗、辻惟雄先生(MIHO MUSEUM館長)自らがご説明に立たれました。なんという貴重な! なんという幸運な! トークイベントでしょうか。

関連記事:
Exibition 「プライスコレクション 『若冲と江戸絵画』展」東京国立博物館(2006/07/17)

EXIBITION 京都・相国寺「若冲展 釈迦三尊像と動植綵絵120年ぶりの再会」(2007/06/17)

Pen(ペン) 2015年 4/1 号 [若冲を見よ]

CCCメディアハウス (2015-03-16)

聚美 vol.14 (2015 WINTER) 特集:若冲と蕪村

聚美社
売り上げランキング: 68,513

若冲の衝撃 (和樂ムック)

小学館 (2010-11-19)
売り上げランキング: 47,805

|

« 「海街diary」ゆかりの場所をプチ巡り | トップページ | 建て替え迫るホテルオークラ東京本館に泊まってみた »

「文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 「海街diary」ゆかりの場所をプチ巡り | トップページ | 建て替え迫るホテルオークラ東京本館に泊まってみた »