「よくわかる謡い方」第五巻が出ていました
「能を習う」と言いましても「面」をかけ、「装束」を着て稽古をする訳ではありません。
もちろん目標として能一曲を舞うこともありますが、常の稽古は能の台本である「謡(うたい)」を謡い、基本の所作を「仕舞(しまい)」で学ぶことを言います。
能の台本を「謡本」と言い、その内容「謡曲」を謡う(朗読する)ことで、能の世界を目の前に体現させていきます。つまり声という絵筆で空気中に場面を描き出し、聞き手に見せる訳です。
最初から簡単に出来るものではありません。先生と対面し、先生の謡を一句ずつ鸚鵡返しに謡う事で節や曲の流れを覚え、理解を深めていく内に、自分なりに場面や登場人物の心持などを考えて謡える日がやってきます。
能の所作を学ぶ「仕舞」は舞台上で紋付・袴姿で舞われます。
能の基本的な動き「形」を運足から学び修得することで観賞時の楽しみも増し、理解も深まります。
又、ともに稽古が進めば舞台に上がって発表することも楽しみの一つとなります。
私たちの場合は、最初に使う上中下と呼んでいる「観世流初心謡本」の曲については先生がお手本をCDにしてくださっているので、それを使って予習してからお稽古に臨みます。今は次回の分を先生に謡っていただき、ICレコーダーなどに録音して予習します。
あと、仕舞のお稽古はさすがに袴ではやりません。足元は必ず足袋ですが、上は普通の普段着です。
まあそれはさておき。
謡本というのはたとえばこういうものです。
開くとこんな風になっています。(例「東北」)
言葉の横にある点などの記号(ゴマ点)が節回しや音の高さなどを表していて、それを見ながら謡うわけです。
とは言え、ゴマ点だけではわかりにくいところも多々あるので、そういう私のような初心者のためにあるのが、「よくわかる謡い方」シリーズ。
別の曲のものですが、こんな風に音の高さなどを図解してくれています。
ゴマ点だけよりはかなりイメージしやすくなります。
もちろん実際の謡い方は先生のご指導に従うことになりますので、まあ、「教科書ガイド」的なものとして補助的に使わせていただいています。
で、てっきり4巻までで終わっているものと思い込んでいたら、先日紀伊国屋新宿本店で次の謡何にしようと悩みながら謡本コーナーにいた時に、たまたま見つけたのがこの5巻。やれうれしや。
5巻はよくお稽古される名曲として「賀茂」「敦盛」「忠度」「井筒」「通小町」「天鼓」「蝉丸」「海士」の8曲を収録。いや、これで当分迷わないで済みます(笑)。「賀茂」「敦盛」「海士」はもう終わっていますが、まだ5曲ありますので。
※お稽古の様子は、成田美名子さんの「花よりも花の如く」でもよく出てきますが、最近では12巻に小野寺花梨さんが入門して「鶴亀」を教わるところが出てきます。こちらの絵をご覧いただくとお稽古の様子がよくわかると思います。
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