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2014/11/24

はっぴいえんどのあの頃を撮った人・撮られた人が語る:「野上眞宏 × 細野晴臣『SNAPSHOT DIARY』の時代」@Apple Store, Ginza

Hosono_event_1_2あの頃の「あなたたち」がそこにいる。モノクロームの思い出として。

Apple Store, Ginzaにて開催された「野上眞宏 × 細野晴臣「SNAPSHOT DIARY」の時代」というイベントに行ってきて、何だかそんな感慨に浸ってしまいました。

Apple Store, Ginzaでトークセッション開催決定(ゲスト:細野晴臣)


【トークセッション概要】

野上眞宏 × 細野晴臣「SNAPSHOT DIARY」の時代

写真家、野上眞宏氏の写真集「野上眞宏のSNAPSHOT DIARY」がiPadアプリケーションとしてリリースされました。はっぴいえんど、YMO、キャラメル・ママなどの貴重な初公開写真を含む4000枚以上の写真と音声が日本のロックの黎明期の記憶を伝えます。このイベントでは、文化史的資料としての価値も高いこの作品のリリースを記念して、野上氏と音楽家の細野晴臣氏がトークセッションを行います。司会はサウンド&レコーディング・マガジン編集人の國崎晋氏。ぜひご参加ください。

概要説明にもある通り、このイベントは写真家の野上眞宏さんがiPadアプリとして発売された「野上眞宏の「SNAPSHOT DIARY」」に主に被写体として登場しているはっぴいえんどのメンバーの一人である細野晴臣さんとのトークセッション。
これは面白そう、と予約を入れて銀座に向かいました。

写真撮影についての留意事項(スマホでノーフラッシュ撮影のみOK、SNSへの投稿もOK)の説明があったあと、お二人が入場。

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野上さんのことは申し訳ありませんが今回初めて知りましたが、細野さんはまさしくテレビなどで見たあの細野さん。低くてよく響くあの声もまさに「あの細野さん」です。うおお。

お二人は大学の同窓生で、高校の頃は友達の友達とのこと。 (学年は違うようです)

野上さんが写真を撮り始めた頃の、はっぴいえんど以前の細野さんや松本隆さんの日常風景の写真が次々と出てきます。当たり前ですが皆若い!何せ1970年代、今から40年前ですから…。文章のコメントも、オーディオコメンタリーも野上さんだけでなく鈴木茂さんや松本隆さんといったはっぴいえんどメンバーの声で入っていて、これはすごいです。

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野上さんがiPadアプリの写真を見せながら内容を紹介。
写真3万枚のスキャンに3年、補正に2年かかったとのこと。

「写真家の方はプリントこそ本物でデジタルの画面で見るものなんか嘘、という方がいらっしゃいますが、そのあたり野上さんはどうお考えですか?」と進行役の國崎さんからの質問に、概ねこんな風に答えていらっしゃいました。

「本当は写真は写真展で見てほしい。写真集になって紙になると、どんな大きさのものを何枚乗せられるか結局わからないし、小さい写真は細部まではわからない。そういう意味では紙も画面で見るのも自分には変わらない。iPadだと自分で拡大もできて、こんなものまで写っていたのかというのもわかる。皆さんどんどんiPadで写真集を出されたらいいと思う。」

はっぴいえんどのレコーディング風景の写真に、大瀧さんの姿も。オーディオコメンタリーは鈴木茂さん。うわ、この写真とコメンタリーの数々なら5000円でも買うわ…。

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人物写真だけでなく昭和40年代の風景写真なども数多くあり、そういう意味でも時代の空気を切り取った、とても貴重な写真集だと思いました。

細野さんが「コメント、大瀧くんには頼まなかったの」と聞いたら、大瀧さんにも昨年の11月にコメンタリーを頼んでいらしたとのこと。大瀧さん曰く「いいよ、でも今NHKの仕事してるから、来年になったらね」と言われたそうなのです。なんて残念な。。。あの記憶のいい大瀧さんの証言が入ったらすごいことになってたんでしょうね。

イベント終盤に感想を聞かれて、細野さん曰く「大瀧君のことはともかく、それを除けば完璧ですよ」と。「今やっとかないと、というのがね、あるからね」というお二人の言葉が胸にしみます。

11月26日からはギャラリーで写真展も開催され、展示写真の販売もされるそうです。「大事にしてくれる人に買っていただけるとうれしいですね」とのことですので、熱烈なファンの皆さま、どうかお運びいただければ。

アプリ発売記念 「はっぴいえんど」写真展開催のお知らせ


当アプリの発売を記念し、渋谷ギャラリー・ルデコにて「はっぴいえんど」写真展を開催いたします。

会期…2014年11月26日(水)~12月7日(日)※月曜日休館
開催時間…午前11時~午後7時 ※最終日曜日(12月7日)は午後3時まで
入場料…1,000円 ※Snapshot Diaryポストカード7枚組セット付

ポストカードはこんな感じのようです。Kazumi Yamazakiさんのツイートより。

参考リンク:

第74回 細野晴臣、YMOなどの写真家、野上眞宏氏の写真集『SNAPSHOT DIARY』が凄い!(.dot 朝日新聞出版)

次の日、バーンズが日本橋の東急デパートで演奏をするということで、野上は前日、写真を撮ったのがきっかけとなり、「演奏している写真も撮ってあげよう、きっと彼らの青春のよい思い出になるに違いない」と思ったという。10年後に見たら笑えるだろうな、10年後には、こんなことやっていないのだろうな、そう思って撮影したという。  しかし、その予想とは大きく異なり、彼らは日本の音楽界の重鎮になっていく。また、彼らを取り巻く音楽、ファッション、デザイナーなどが現れてくる。  ミュージカル『HAIR』に出演していた小坂忠、はっぴいえんどなどの録音中のミュージシャンから、後にデビッド・ボウイやTレックス、YMOなどの写真で知られるようになる写真家、鋤田正義やYMOのアートディレクターを務めることになる奥村靫正などの若き姿、そのプライベートの素顔が写されている。そして、ファッション業界に集まる女性たち、ファッションモデルだけでなく、スタイリストや様々なスタッフ。通うお店の人たちも写されている。  また、細野晴臣を例に挙げれば、音楽活動だけでなく、結婚式からはじめてこどもが生まれてのお宮参りの写真などもあるのだ。

写真家・野上眞宏による写真集アプリ、はっぴいえんどなど4000カット(BARKS)

収録内容は、野上眞宏が1960年代より“写真日記”として撮りためていた15000カットに及ぶフィルムの中から厳選した写真で構成される。野上自身が学生時代から行動をともにしていたという、はっぴいえんどやエイプリル・フールをはじめとする日本のロック黎明期のアーティストやデザイナー、クリエイター達の姿や、当時の若者文化や東京のさまざまな風景といった写真が収められ、これらの作品をリアルなドキュメンタリーとして残すことを目的に、1枚ずつ傷や汚れを修復・デジタル化し、出版物ではなくアプリならではの“見て・読んで・聴く”形となる写真アーカイブが実現したという。

この作品は、新旧の音楽ファンや写真愛好家、国内外から向けられる日本文化への興味や好奇心に応えるだけでなく、未来においても時代の記憶を生き生きと伝える貴重な記録の宝庫となり得るだろう。

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