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2013/05/20

BOOK 「東京おとな日和」 松尾たいこ

東京おとな日和イラストレーターの松尾たいこさんの初のエッセイ本「東京おとな日和」を読んだ。

※以下内容に触れているため、未読の方はご注意を。

気持ちよさそうな空の広い屋上で、キレイな色の着心地のよさそうなワンピースを着てゆったりと映っているたいこさんが表紙のこの本。まさにこの表紙が、内容をそのまんま表しているなあと感じた。

この本では、「10代のころは20代になるのが怖くて20代になったら30代になるのが怖かった」たいこさんが、「40代、いまが一番楽しい」と思うようになるまでのことを、ファッション、暮らし方、そして仕事という側面から語っている。
一時期世間を賑わせた「成功」のためのノウハウ本でもなく、自分磨きのための意識改革の本でもなく、たいこさん本人のことを語りながら、「今は自分に自信がなくても、人生捨てたもんじゃないよ。怖がらないで。大丈夫」と伝えてくれる本なのだ。なので文章もまるで語りかけてくれるような平易な言葉。でもたいこさんがどういうことを大切にしながら日々過ごしているのかが生き生きと伝わってきて、へえそうなんだと驚いたり、うんうんそうだよねとうなづいたりしながら、「そう言えば私はどうなんだろうなあ」と自分自身のことも少し振り返ってみたり。

自分自身のことをよく知って、自分がどうすれば心地よく毎日を暮らすことができるのか、他人から見てどうなのかではなく、自分基準でいろんなことを考えて決めていくようになって、きっとたいこさんの毎日はぐっと楽しくなったのではないのかと想像する。

そこに至るには、パートナーである佐々木俊尚さんの存在もとても大きいだろう。彼女の才能を誰より信じて評価して、かけがえのない存在として一緒に暮らす佐々木さん。ふだん私たちが見るちょっと強面の剣豪(失礼)のような顔とは違う佐々木さんの姿がそこにある。掲載されている写真で、お二人が並んでいるシルエットの写真があって、私はこの写真がとても気に入ってしまった。

私が一番印象に残ったフレーズは、第三章「キャリア観」にあったこの言葉。

この仕事で一番大切なのは、「常にある程度以上のレベルの絵を描き続けること」だと思っている。たった1枚の傑作を描くことではないのだ。

これぞまさにプロフェッショナルの言葉だと思う。そしてたった1枚の傑作を描くよりも「常にある程度以上のレベルの絵を描き続けること」は難しいのだとも。好きなことを仕事にし続けるための努力や工夫をしているからこそ言える言葉なのだろうとも思った。

これからの人生、どうなんだろう。こんな自分で本当に大丈夫?そんな迷いや不安を胸に日々を過ごしている20代、30代の女性たちにぜひ読んでみてほしい一冊。

関連エントリ:

松尾たいこさんの初の個展「TaikoMatsuo_Layered」に行く(2011/04/30)

BOOK 「わたしがみつけたもの」 松尾たいこ(2012/08/08)

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