新宿の森の中の一軒家で経験した贅沢な半日・「エフスタイルとすごす10時間」
もう1月末のことですが、働き方研究家・西村佳哲さんが主催された「エフスタイルとすごす10時間」というワークショップに参加してきました。
※「ワークショップ」と書きましたが、特別なアクティビティや議論があったわけではありません。正確に書くと本当に「「エフスタイル」のお二人と一緒に「過ごす」だけの、それだけの時間です。ただ、そのあり方が「ワークショップ的」だなあと思ったので、あえて「ワークショップ」と書かせていただきました。
西村さんの告知文は下記の通り。
新潟から、エフスタイル(F/Style)の二人、五十嵐恵美さん・星野若菜さんを招いて、冬の半日をすごします。東京・新宿の森のほとりの元邸宅「ラ・ケヤキ」にて。南風食堂・三原寛子さんのお料理をいただきながら、食事の時間以外はなにも決まっていない10時間を。
二人とも新潟県生まれ。2001年に東北芸術工科大学生産デザイン学科卒業し、新潟市でデザイン事務所「F/style(エフスタイル)」を開設。地場産業を中心にデザイン提案から販路の開拓までを一貫して行う。著書『エフスタイルの仕事』(アノニマ・スタジオ)。
そもそも、初めて主催者の西村佳哲さんのお名前を知ったのは、ツイッター経由で奈良県立図書情報館で開催されていた「自分の仕事を考える三日間」を知った時でした。それって何だろうと思い、「働き方研究家」という肩書に興味を覚え、プレイベントのゲストが「森のイスキア」の佐藤初女さんだということもあって、奈良の「自分の仕事を考える三日間」に参加してみました。行ってみるとそれは300名もの大人数のイベントで、しかも初女さんは体調不良でキャンセル、数々の講演に刺激は受けたけど西村さん本人にはまったく近づくこともないまま終わり、いつか西村さん主催の小規模なワークショップに参加してみたいと思っていました。
そして今回ご案内いただいたゲストのエフスタイルのお二人が新潟出身で新潟でお仕事をしていること、彼女たちの前の事務所が私の母校・新潟高校のすぐ近くの学校町通だったことなどに親近感を感じ、あまり深く考えずすぐに申込をしたのでした。
私の目的は
「のんびり話を聴きながら、なんとなく一緒に過ごしてみたい」
そんな気合の入らないシンプルなもの。もっと言うと、自分がやらないワークショップに単純に参加者として気楽に参加してみたかった。
そんな程度です。ふだん仕事で自分がワークショップを運営しているので、それ以外の立場でそこにいてみたかった。それができそうな、そんな気がしたのです。
会場の「ラ・ケヤキ」は新宿御苑すぐ横の和洋折衷の一軒家。音楽ホール、ダイニング、ソファのあるリビング、キッチン、和室に茶室。2階には宿泊もできるとのこと。こんな都心にこんな素敵な邸宅があったなんて、と驚くような空間でした。ここをほぼ借り切って、南風食堂という料理ユニットの三原寛子さんが作ってくださる滋味あふれるブランチと夕食をいただき、ゲストと参加者の皆さんと丸半日滞在するという何とも贅沢な時間を過ごせたわけです。
参加者の皆さんは年代は20代から40代(50代?)まで様々。それでも何かの(主には働くことの)転機にいらっしゃる方が多かったような気がして、まあ西村さんの著書を読んでいらした方ばかりなのでそれも当然のことかもしれません。
このまま続けていいのかと悩んだり、ちょうど新しい仕事が決まったばかりという人もいれば、これまでとは違う生き方に挑戦することを決意したばかりという方もいて。
エフスタイルのお二人を軸にしながら、それぞれめいめいが今の思いを語る、言葉が行き交う、そんな時間でした。
エフスタイルの星野さんがしきりにおっしゃっていた「愉快に働く」という言葉がとても印象的でした。あと彼女たちのたたずまい。だれるでもなく、力むでもなく、初めは少々緊張しつつ、エフスタイルの五十嵐さん・星野さんとしてそこにそのまま「存在」されていた、そんな感じにとても好感が持てました。何と言うか、きちんとポリシーを持って働いていて、地に足がついた感じ。上っ面で「働くとは」とか「仕事とは」とか言うのでなく、腹の底から出てくるリアルな言葉、と言うか。そんな健やかな様子がとてもステキだったのです。
気がつけば夕食も終わり、あっと言う間に10時間は過ぎていきました。
ゆるいけど濃密で、遠い親戚の家に集まったような不思議なあたたかい時間でした。
ラ・ケヤキから外に出て空を見上げると、とてもきれいに星が見えました。オリオン座、ふたご座、シリウス、アルデバランが煌めいて、東京の空とは思えないくらいに。気持ちの清々しさを映していたのかもしれません。
そうそう、エフスタイルのお二人から、帰り際に私たち全員にお土産をいただきました。
ひとつひとつ手で包んで、この小さな葉っぱも糸で通してつけてあるんです。なんて手の込んだ。
中身は彼女たちが扱っている商品。
左から時計回りに
「亀田縞の手ぬぐい・大」
「ゴムが入っていない靴下」杢シリーズ/綿厚手
「スゲの縄の鍋敷き」
です。
どれも素朴で力強くて、何より彼女たちが自分でも使っている自信作ばかり。
思いがけずうれしいお土産をいただいてしまいました。
エフスタイルの星野さん・五十嵐さん、西村さん、そして参加者の皆様、素敵な時間をどうもありがとうございました。
おまけ:終了後の西村さんのツイート。
「エフスタイルとすごす10時間」終了。二人はいまごろ車窓のひと。メンツも良かったし、三原寛子&阿部さんの料理も最良だった。なんだろう。
「エフスタイルとすごす10時間」終了。二人はいまごろ車窓のひと。メンツも良かったし、三原寛子&阿部さんの料理も最良だった。なんだろう。
— 西村 佳哲さん (@lwnish) 2013年1月27日
参考リンク:
第3回「自分の仕事」を考える3日間(web homemade log)
「“自分の仕事を考える3日間”の作り方」ワークショップレポート(none.)
「見ないようにすることは、凝視することとおなじ。」
東北芸術工科大学歌 佐藤竹善「明日へ」2月29日からiTunes配信 4月4日からCDリリース(東北芸術工科大学)
東北芸術工科大学(山形市上桜田/理事長徳山詳直)では、創立20周年を記念し大学歌「明日へ」を制作致しました。
作詞&プロデュースを担当したのは、米アカデミー賞外国語部門受賞映画「おくりびと」の脚本を手がけた小山薫堂企画構想学科教授。またそれを歌い上げるのは、美しい歌声と高い歌唱力を兼ね備えたシンガーソングライターの佐藤竹善氏です。この度の楽曲に関する広報活動は、企画構想学科3年生47名が、演習「ディレクション演習」の活動で手掛け取り組んでいます。東北・山形の地で芸術に勤しんできた若き芸術家たちに贈るこの大学歌「明日へ」は、校歌とは思えないほどメロディアスで、誰もが手拍子しながら口ずさみたくなる軽快なポップミュージックで、本学学生に限らず「戻れる場所」を持つすべての方の心に響く楽曲となっています。
#エフスタイルのインタビュー収録
#エフスタイルのお二人の出身校である東北芸術工科大学の校歌を佐藤竹善さんが歌っています
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