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2012/02/15

父とのこと

映画「しあわせのパン」の「秋のお客様」である父娘のお話を見たからというわけでもないけれども、普段はあまり書かない個人的なことをちょっと書き留めておきたくなったので、書いてみます。

※自分語りが苦手な方はどうぞスキップしてくださいませ

うちの両親は私が1歳半の時に離婚し、私は父に引き取られた。
そのあと父は今の母親と再婚し、弟と妹が生まれ、実家は一見よくある5人家族。実の母に似た(らしい)私だけが全然似てないことを除けば。

父に引き取られた私は彼の仕事(漁船乗組員)の都合で港のあるところにその都度預けられ、やがて秋田市のとある居酒屋さんで長く預けられることになった(らしい)。そこで働いてたのが今の母の母(祖母)で、3歳の私が一人でそんなところで預けられているのを見て不憫に思い、丁度夫を亡くして出戻っていた今の母を紹介したらしい。

どういう事情か詳しいことは今もわからないけど、私は5歳まで秋田のうちの母の実家に預けられ、祖母と母の弟妹たちと一緒に暮らしていた。幼稚園を半年そこから通い、それから新潟に帰って半年違う幼稚園に通った。

そしてこれもなぜかはわからないけれど、私だけが母親が違うということをずっと内緒にされていて、親から知らされたのは大学入学手続のために戸籍謄本を取った時。

父親と一緒に市役所に行って、

「おお、何だか母さんの名前が違うなあ、あっはっはっ」

と言われた。あっはっはっじゃねえよ父ちゃん←心の声

ところが私は共通一次(今で言うセンター試験。年齢がばれますね)を受けたとき既に知っていたのである。と言うか、実の母の母から知らされたのだ。
これもなぜかよくわからない(我が家は本当にそういうことが多い)けれど、新潟市内の実の母の実家には私は小学生の頃からずっと遊びに行かされていて、「まあ何かお世話になってるご縁のある家なのだろう」程度にのんきに考えていた。そこが大学に近かったので、共通一次を受けるのに泊めてもらったら、よりにもよってそんな時に「私はお前の本当のおばあちゃんなんだよ」なんて聞かされて、もう何が何だか。

その後もこの実の母ご実家は、勝手に実の母と私を会わせてうちの母に大顰蹙を買ったりいろいろやらかしてくれたのだけど、それはまた別の話。

父は成長するにつれ別れた元妻にどんどん似てくる娘を見てイヤな気分になることが多かったらしく、けっこうDVな環境で育ち、私は父が大嫌いになって、そして結婚して家を出た。

まあそんなこんなで新潟の実家の中では、血のつながった家族は父だけ。
別にいいとも悪いとも思わず、まあ運が悪いけどしょうがない程度に思ってたけど、一昨年父がガンの手術をすることになったと聞かされた時はさすがにいろいろ考えた。

どうなるかわからないけど、もしこのまま父が死んでしまったら、私は血のつながりのある人は誰もこの世にいない、ひとりぼっちになってしまうんだ、と思ったら、なぜだか涙が止まらなくなった。

もちろん今の私には自分の家族がいる。私を大切にしてくれる友達や仲間もいる。決してひとりぼっちなんじゃないはずなのに、反射的にそう思ってしまった自分に驚いた。ちょっと口惜しかった。

結局父の手術は成功し、今は実家でのんびり酒屋を続けているので、私の涙はまったく無駄になったわけだが。

ちなみに、戸籍上はうちの母と私は赤の他人である。養子縁組をしていないから。連れ子なのに本人にそうと気付かせないくらいちゃんと育ててくれた彼女なのに、制度の中では他人。
私の戸籍上の母はいまだに実の母なのだ。だから彼女に何かあれば私には相続権が発生してしまう。それを拒むのは発生後でないとダメらしい。まったく面倒な仕組みだ。

血がつながっていてもいなくても、家族は大事だけどちょっと複雑でなんとも厄介なグループだなあと今も思う。

映画「しあわせのパン」でお母さんが出て行ってしまった家の父と娘二人の夕食シーンで、娘が「パパと一緒に泣きたかったの」と言ったシーンでは私は当然の如く号泣した。本当に、父と一緒に泣けたなら、私はどんなに幸せだったろう。

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