BOOK 「小さなお店のツイッター繁盛論」 中村仁
ツイッターを活用している飲食店としてすっかり有名な豚組各店を経営する中村仁さんが、そのノウハウをすべて公開した「小さなお店のツイッター繁盛論 」を出版されました。
@hitoshiさんこと中村さんは、ご自身のブログでこんな風に書かれています。
本が出ました!(@hitoshi annex)
この本ですが、目指したことは今までのセミナーなどと全く同様です。ノウハウも経験も全部出す。
コレに尽きます。実際、何でもかんでも書いちゃったらノウハウを全部持って行かれちゃうよ、など心配して下さる方も多いのですが、でも、この数ヶ月、「隠さず出す」事によるメリットとデメリットを比べれば、明らかに得たものの方が多かったというのが実感。
なので、今回も後先考えずに全部出してみました。
ただ、時間的にかなりの制約があったせいで内容を整理しきれなかったという反省はありまして、300ページを超える結構なボリュームの本になってしまいました。読むのは結構大変かもしれません。ご容赦下さいませ。
とブログには書かれていますが、実際はとても読みやすく、あっと言う間に読了できます。ただ、ひとつひとつのノウハウを真剣に追いかけると、これは相当時間がかかるかもしれません。なにせ詰め込まれぶりがハンパありません。何よりすごいのは、これらが机上の空論でなく実際中村さん自らがやってきたことをまとめた、ということ。試行錯誤しながら顧客の支持を集め、ここまできたのです。
そして、外食に限らず、チェーン系の大規模店が低価格をウリに世を席捲している中、かえって「小さなお店」が手間隙かけて顧客に働きかけ、コミュニケーションして「その店だからこそ」の価値を感じさせてくれることが、今本当に街の小売業に求められていることなのではないかと感じました。
こちらの本が出版されるきっかけになったのが、2月に行われた飲食店向けセミナーでのプレゼン。そのプレゼンが素晴しいと、ネタフルのコグレさんがこちらの記事で絶賛したのです。
「豚組」が培ったツイッターの飲食店向けノウハウを@hitoshiが惜しげもなく公開してた!
途中「5万円くらいのセミナーの価値がある」というつぶやきもありましたが、最先端を走っている人の貴重なノウハウに感動を覚えた人も少なくなったのではないでしょうか。本来であれば有料でやりとりされるような情報なのかもしれませんが、このぶっちゃけっぷりが今の「豚組」そして@hitoshiのやり方を象徴しているのではないかと思いました。
「情報のあるところに情報は集まる」という言葉を思い出します。
@hitoshiは「豚組」という店舗を通じて、ツイッターを利用することでそれを体現しています。全てのやり取り(情報)がオープン化されているからこそ、人は興味を持ち、話しかけ、そしてお店に足を運ぶのではないでしょうか。
このセミナーを聞いて「本にすればいいのに」とつぶやく人が現れ、すぐに出版社の編集さんに紹介され、ということがツイッター上で起き、そのまま出版に向かって具体的に動きだした、という実現のプロセスも、いかにもツイッター的です。
ぜひ、中村さんの全公開ノウハウをご覧になってみて下さい。
外食以外の業種の方にもきっと参考になるヒントが数多く隠されていると思いますよ。
あと、これはまったくの余談ですが、私のアカウント(@clione)が2箇所登場します。もし手に取られた方いらしたら、お時間あったら探してみて下さい。こんな私のアカウントを載せてくださって、本当にありがとうございました>hitoshiさん
※豚組さんと私
「豚組 x ONEDARI BOYS 3周年記念オフ会!」に行ってきた(2009/06/21)
豚組しゃぶ庵新メニュー「塩しゃぶ」の試食会に行ってきた(2009/11/18)
西麻布豚組さんでとんかつを9人で15皿食べてしまった夜(2010/05/04)
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