筑波大学大学院学位記授与式
昨日は大学院の学位記授与式でした。大学院では「卒業式」のことをこう言うようです。授与されるのが卒業証書ではなく、「学位記」だからなのでしょう。
会場の筑波大附属小学校講堂に、東京キャンパスの社会人大学院の修了生約160名が集いました。
実は私はここでひとつ大きな役割を持っていました。
答辞を読むことになっていたのです。
と言っても、首席で卒業とかそういう素敵な理由ではなく、答辞は毎年各コースで輪番制になっていて、今年は私の所属するカウンセリングコースが順番に当たっていたということで、学生で話し合って決めてほしいと言われたのです。でもなかなかうまく決まらず、クラスのとりまとめ役の一人となっていたため引き受けた、というのが実情でして。
何せ答辞を読むなんて生まれて初めて。人前で話したりするのは仕事柄慣れているといっても、式典となると話は別です。とにかくシンプルにと原稿を書き、あとに残ることを考えて筆耕をお願いして準備しました。当日になって式が始まっても、答辞が終わるまではまるっきり落ち着かず緊張の中にいて、そしてとうとう名前が呼ばれました。
「心をこめて真剣に」。憲人が海くんに言ってたあの言葉を自分に言い聞かせて、壇上に登り、予め筆耕をお願いしておいた奉書を開いて読み上げます。とにかく落ち着いて、丁寧に。緊張で足ががたがた小刻みに震えて止まらないまま、それでも幸い順調に読み上げることができ、つかえることなく無事最後まで読み終えて奉書を副学長に渡して降壇。役目は無事果たすことができました。
和服を着ていたので、足の震えも他の人達からはまったくわからなかった様子で、とてもよかったと好評でした。謝恩会の時に、別のコースの代表の先生から「とてもわかりやすくてすごくよかったですよ」とうちの先生が言われたと聞いて、ああがんばってよかったなあと心から思いました。
2年間、長かったような、短かったような、いずれにしろ全力疾走の時間でした。終わってみればあっと言う間ですが、渦中の時は日々いろんなことがありました。それも過ぎてしまえばいい思い出です。
昨日一日は、謝恩会も含めて、一区切りをつけてまた次へ歩みだすための盛大な「卒業」の儀式の時間でした。佐野元春じゃないですが、「終わりははじまり」。もしくは、井伏鱒二の「サヨナラダケガ人生ダ」。ひとつの時代を終えて、また次へ向かって歩きだします。そのための自信をもらった2年間でした。
先生方、事務方の皆さま、クラスメートの仲間たち、そして二足の草鞋の日々を応援して励まし支えてくれたすべての人達に心からお礼を申しあげます。ありがとうございました。
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コメント
くりおねさま
学位取得おめでとうございます。
私にはまずない向学心と克己心にわが身を反省です・・・。
投稿: かのこ | 2009/03/31 07:34
>かのこさん
コメントをありがとうございます。
いろんな方の応援とご支援に支えられて、何とか修了を迎えることができました。就学中は観劇もままならない状態でしたが、ようやく時間を向けられるのがうれしいです。質量ともにかのこさんには到底及びませんが、今後とも演劇好き仲間としてどうぞよろしくお願いいたします。
投稿: くりおね | 2009/04/02 00:09
学位取得おめでとうございます。
学校はしばらく遠ざかっているので、そろそろ「充電」に通わないといけないかもです。
投稿: nekoni-matatabi | 2009/04/05 10:50
>nekoni-matatabiさん
ありがとうございます。
ごぶさたしております。こういう事情でばたばたしておりましたが、何とか無事修了できました。
またそのうち「あの仲間」で集まりたいですね~
投稿: くりおね | 2009/04/17 23:46