BOOK 「アイヌ語地名で旅する北海道」北道 邦彦
OFFICE CUE公式サイトのトップページを見たら、「スタッフノート」のところにあった「アイヌ語地名で旅する北海道」という題名に目を引かれました。
先日札幌市内の大型書店へ行き、その書店での売れ筋ランキングを見たところ、このような本が4位の場所においてありました。ということで紹介されていたのが、タイトルの「アイヌ語地名で旅する北海道」です。
うちの家族は北海道遠軽町出身。この「えんがる」という地名は、アイヌ語の「インガルシ」(眺めのいい場所)という言葉から来ているという話をよく聞いていたので、これはきっと載ってるに違いない、という思惑と、北海道のあちこちにある不思議な音感の地名たちの由来がわかるとしたら面白そう、と思って買いました。
紀伊国屋書店BookWeb掲載の概要と目次は以下の通りです。
北海道の地名の約8割が、アイヌ語に由来するといわれる。
アイヌの人々の言葉から浮かび上がる、狩猟や交易のための通路、その目印、そして地形。
自然と調和した暮らしが紡いできた「ことば」の世界を道産子の著者とめぐる、もうひとつの北海道ガイド。序章 アイヌ語地名の特色
第1章 山のいろいろ
第2章 輝く白雪の山なみ
第3章 岬めぐり
第4章 札幌
終章 アイヌ語の特色
朝日新聞出版社のサイトで立ち読みリンクがあるのですが、そこにいきなり遠軽とその名前の由来になった瞰望岩(がんぼういわ)の写真が。「第1章 山のいろいろ」の最初のページで登場です。まさかこんなに早く出てくるなんて。
他にも見覚えのある地名がたくさん、正しいアイヌ語発音付きで紹介されています。いろんな土地がどんな風に呼ばれていたのか、なかなか興味深い記述ばかり。
ちなみに、おなじみHTBさん(会社案内はこちら)のある「平岸」も「第4章 札幌」で登場。「Pira ピラ(崖) kes ケシ(はずれ)」 豊平川の河岸の近くの、川岸の上の台地だったそうなんですね。
そしてもうひとつ大事なのが、アイヌ語という言葉が文字を持たなかったばかりに漢字を当てているうちに本来のアイヌ語の発音からは遠ざかってしまった地名が多いということ。この本を読んで初めて知りました。
北海道という場所をより深く知るのに、きっと役だつ一冊だと思います。
アイヌ語地名で旅する北海道 (朝日新書 103)
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北道 邦彦
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