第四期短期能楽教室 お稽古一日目
先週発表会が終わったかと思ったら、一月早い暖かさの中、もうすぐに次の半年が始まりました。
今回から四期生も加わった、第四期短期能楽教室のお稽古一日目です。
この半年のお稽古曲予定は次の通り。
1期生
謡いー「猩々」、「竹生島」、「小袖曽我」
仕舞ー「猩々」、「羽衣」クセ、「竹生島」
2期生
謡いー「猩々」、「経正」、「羽衣」
仕舞ー「猩々」、「経正」クセ、キリ
3期生
謡いー「吉野天人」復習、「橋弁慶」、「土蜘蛛」
仕舞ー「吉野天人」、「紅葉狩」
4期生
謡いー「鶴亀」「吉野天人」
仕舞ー基本の型、「鶴亀」
今回は一期生・二期生一緒の謡・仕舞「猩々」よりお稽古スタートです。
まず謡。
ワキ「これは唐土かね金山の麓」~シテ「理(ことわり)や白菊の」まで。
「よくわかる謡い方 (2)」では10分とあり、短い曲ですが、これがもう難しいの何のって。聞いたことのないような節回しや拍子のとり方のオンパレード。く、苦しい!
(下記詞章は「能楽の淵」の「能『猩々』詞章」より)
・ワキ「時去り時来りけるにや」
ときさりとききた↑アりイ↓けるにイ↓や↑ア↓ア~
・「次第次第に富貴の身となりて候」
しだいしだいにふっきのみとなりイ↓いて↑エエ↓ そオ↑おお↓ろう
・ワキ「菊をたたえて夜もすがら」
きくをたたえて よ↑オ↓もす↑が↓ら
・「また傾くる盃の」
ま↓アた↑ア↓かたむくる↑ さかずきイ↓の
・「影をたたえて。待ち居たり影をたたえて待ち居たり
かげをたたえて まちい↑た↓り↓イ
か↑ア↓アげを↑たた↑え↓エて まちいた~り~
・地謡「老いせぬや。老いせぬや。」
ここは「渉(わた)り拍子」という、初めての拍子。「よくわかる謡い方」によると、「平ノリに太鼓が入ったようなもの」とありますが、わかるようなわからないような。
「二ツ引きは大ノリのように一字分ずつで拍子を取って並べて謡うとよいでしょう」とのこと。またここの拍子当りは節譜解説に出ているので参考にするように、とも。確かにありました。なかなかこちらまで普段は目を通さないのですが、今回はきっちり見た方がよさそうです。(本当は今回だけじゃないんでしょうけど)
・「薬の名をも菊の水」
くすウ↑りのオ↓な↑アをも↓ きく↑のオ↓みず~
・「盃も浮かみ出でて」
さかず↑ウきも↓うか↑アみ↓いでて
・「友に逢うぞ嬉しきこの友に逢うぞ嬉しき」
と↑オもにイ↓おお↑ぞ↓ うれし↑き↑ こ↑オ↓オの~ともにお↓おぞうれしき~
・シテ「御酒と聞く
地謡「御酒と聞く
ここも渉り拍子で。
・「名もことわりや秋風の」
な↑もオ↓オ↑こ↓と↑オ↓オ~わ~り↑イや↑ア↓ア↑ア↓ あ↑き↓かぜの~
いやもう複雑怪奇。何度もおさらいしないと、一人ではとても謡えません。
この後「猩々」の仕舞。「よも盡きじ」から「盡きせぬ宿こそ めでたけれ」まで。
真っ赤な顔の猩々が舞い踊るところですね。「足もとハ よろよろと」なんて楽しそうな感じ。
次は三期生の「吉野天人」の謡復習(ほとんど練習できないままに発表会になった悔いがあったとのこと)、そして仕舞「吉野天人」の型付。
そして四期生の「鶴亀」。まずは一期生から三期生で「それ青陽の春になれば」から「めでたけれ」まで通して謡い、そのあと「月宮殿の~」を練習。
仕舞はカマエ、運び、さしこみヒラキと基本の動きを。
いやそれにしても「猩々」の難しいこと。短いから曲自体教わるのは次回で終わってしまいそうですが、手ごわいです。そしてそのあとの「羽衣」もまた難しいし、長いし。苦戦しそうです・・・。
#この巻で憲人が「猩々」を披きます。表紙の装束もおそらく「猩々」。
白泉社 (2007/08/17)

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