第三期短期能楽教室 お稽古十日目
家を出るのが遅れてしまい、30分ほど遅れて到着すると、三期生の「鶴亀」の仕舞の稽古中。今日はどうやら仕舞を三期生→一期生→二期生、そして謡を三期生→一期生→二期生という順番でやっている様子。
まずは鶴亀の地謡に参加して発声練習を。「鶴亀」で三期生のみなさんが注意を受ける場所は私達の時とまったく同じなので、難しく感じるところは皆同じなんだなあ、と当時を思い出したりながら「月宮殿の~」と謡っていました。
一期生は「羽衣」を終えられ、今日から「経政 クセ」。形付をご覧になっていなくても、先生の少しの指示でどんどん動きがついていくのがすごいです。積み重ねは大事ですね。
「能楽の淵」さんにちょうど「経政」の詞章がありましたので、クセの部分だけ引用しておきます。こんな詞章で舞っているんですよ、ということで。
〔クセ〕
地謡「第一第二の絃は。索々として秋の風。松を払って疎韻落つ。第三第四の絃は。冷々として夜の鶴の。子を憶うて籠の中に鳴く。鶏も心して。夜遊の別れとどめよ
シテ「一声の鳳管は
地謡「秋秦嶺の雲を動かせば。鳳凰もこれに愛でて。梧桐に飛び下りて。翼を連ねて舞い遊べば。律呂の声々に。情声に発す。声文をなすことも。昔を返す舞の袖。衣笠山も近かりき、面白の夜遊やあら面白の夜遊や
その後二期生の仕舞「吉野天人」。私は地謡に参加。前回一期生の方々は「紅葉狩」もやってましたが、二期生はこのまま仕舞は「吉野天人」だけになりそうな様子。
そして三期生の謡「吉野天人」。ワキの「いかに申すべき事の候」から上歌「夕映匂ふ 花乃陰」~「雲に残りて失せにけり」まで。この上歌のところ、きれいな節回しで好きな場所なんですが、初めて習った時はかなり苦労したなあ、なんてことを三期生のみなさんが何度も謡うのを聴きながら思い出したりして。
次は一期生の謡。今日から謡も「経政」を。さすがにどんどん進んでいきます。
最後に二期生の謡「土蜘蛛」。
後シテの「汝知らずや我昔」から地謡「都へとてこそ 帰りけれ」まで。
「汝知らずや我昔」
シテの登場なので、力強く。
「断たんとや」
た↓た↑ん↓と↑↓/オーやーア↓↓
「土蜘蛛」後半で何度か出てくるこのパターン。今回も繰り返してやります。
「その時独武者 進み出で」
ここからは悪者退治の場面なので、力を入れて。
「然りとはいへども 然りとはいへども」
最初のところはワキの謡い出しなので力強く。それを受けて地謡は少しさらりと。
二期生はこのあとは「土蜘蛛」「橋弁慶」を最初から謡っておさらいを、とのことでした。いよいよ発表会準備モード、突入?
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