シネマ歌舞伎「野田版 研辰の討たれ」公開で中村勘三郎さんの舞台挨拶が緊急決定
以前もご紹介したシネマ歌舞伎「野田版 研辰の討たれ」が、1月12日より公開されることになっていますが、主演の中村勘三郎さんの舞台挨拶が急遽決まったとのお知らせが松竹のメールマガジンよりありました。
18代目中村勘三郎襲名披露狂言として、大きな話題を呼んだ伝説の舞台『野田版 研辰の討たれ』がシネマ歌舞伎となって、2008年1月12日(土)にいよいよ公開を迎えます。この作品で、研辰こと守山辰次を演じた中村勘三郎による舞台挨拶が決定しました。この貴重な機会をどうぞお楽しみ下さい。
日時:2008年1月16日(水)16:30の回の上映前
場所:東劇(地下鉄東銀座駅・6番出口下車)
出演:中村勘三郎(予定)
料金:前売鑑賞券1,800円/当日券2,000円
生の勘三郎さんを見れるめったにない機会です。平日16時半という、勤め人には難しい時間帯ですが、ご都合つく方はぜひどうぞ。
ところでシネマ歌舞伎「野田版 研辰の討たれ」、一昨年新橋演舞場でお披露目はされたのですが、そう言えば一般公開はまだだったかもしれません。賑やかでわかりやすく、イヤホンガイドがなくても、歌舞伎が初めての方も楽しめる作品でした。歌舞伎座で観るのはもちろん生の迫力を存分に感じられるのですが、役者さんの細かい表情などはどうしても追えません。シネマ歌舞伎は歌舞伎をよく知っているカメラマンの方が撮影しているので、寄ってほしいところでぐぐっと役者さんにアップで迫り、劇場では体験できない楽しみ方ができます。(予告編ムービーとお話・配役はこちらからご覧いただけます。)
今回は全国で公開予定となっています。日程と場所は下記の通り。
# 1月12日(土)~ 2月1日(金)
東劇
梅田ピカデリー
MOVIX京都# 2月9日(土)~2月22日(金)
伏見ミリオン座# 2月16日(土)~2月29日(金)
MOVIX本牧
札幌シネマフロンティア# 3月12日(水)
静岡市民文化会館(中ホール)# 3月29日(土)~4月11日(金)
福岡中洲大洋映画劇場
歌舞伎を映画館で見る「シネマ歌舞伎」の特徴は、公式サイトの「シネマ歌舞伎とは」にこのように書かれています。
シネマ歌舞伎の最大の特徴は、「美」と「臨場感」と言えます。歌舞伎役者だけはそこにはいないのですが、まるで東京の歌舞伎座や京都の南座、大阪の松竹座で歌舞伎を観ているかのような「美」の感覚を再現し、また、芝居小屋での楽しさや感動を、世界中のどこであろうとスクリーンを観ているだけで味わってもらおうじゃないかという、いささか向こう見ずな目標に我々はチャレンジしたのです。歌舞伎舞台の単なるドキュメンタリー的な映像をはるかに超えるものを目指したわけです。そして、その成果としては現在まだ第一段階と考えてはおりますが、既に全国各地のお客様に、これまで味わったことのない“シネマ歌舞伎体験”を楽しんでいただいております。
私は「野田版 鼠小僧」と「野田版 研辰の討たれ」の二本を観ましたが、まさしくこの通り、目の前で芝居を見ているような臨場感、そして歌舞伎独特の華やかな様式美が楽しめました。
そしてこの上映を支えている技術については「シネマ歌舞伎の技術」というページで紹介されています。歌舞伎というナマモノを再現するために、撮影から上映まで最新の技術を使っているとのこと。「デジタルシネマがフィルムと同じく1秒間24フレーム(progressive)=24Pの映像であるのに対し、シネマ歌舞伎 は1秒間に60フレーム(progressive)=60Pの映像を表示している」という一文を見ても、そのこだわりがわかります。
そして何よりお値段。
今歌舞伎座で上演している新春大歌舞伎の劇場料金はこうなっています。
1等席 17,000円
2等席 13,000円
3階A席 5,000円
3階B席 3,000円
1階桟敷席 19,000円
一作品だけ見る一幕見席というチケットもありますが、それでも1,200円から1,800円くらいはするわけで、映画の料金で有名作品(「鼠小僧」も「研辰の討たれ」もチケットは超入手困難でした)を、一等席よりもはっきりくっきりと観ることができるというのはなかなかお得なのではないかと思います。
舞台挨拶は難しいかもしれませんが、歌舞伎は初めてという方はお試しのつもりでいかがでしょうか。
関連エントリ:
先行上映 シネマ歌舞伎「野田版 鼠小僧」(2004/12/28)
シネマ歌舞伎第二弾「野田版 研辰の討たれ(とぎたつのうたれ)」(2006/02/08)
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