11 years after~「中竹組」の「荒ぶる」
11年遅れで、彼らは「荒ぶる」を歌いました。
大学決勝結果(ラグビー愛好日記:2008/01/13)
大学選手権決勝戦は、早大が慶大を26-6で破り、2年ぶり14回目の優勝を決めた。あいにくの天候となった国立競技場だったが、23,694人の観衆が集った。
昨年の決勝戦で関東学大に敗れたあと、どんな状況でも勝てるチームを目標に強化にあたってきた中竹監督も感慨深げ。「選手達の頑張りに感謝したいです。こんなに嬉しいことはありません。僕の予想を超えるチームになりました」リーグ戦の強豪校である関東学院大学が今年は不祥事のため出場していないという有利な状況もありましたが、「勝って当たり前」の空気の中、監督就任二年目にして大学日本一を勝ち取ったことは素直にすごいことだと思います。
【ひと】ラグビー・中竹竜二早大監督 話し合い重視、深慮の人(MSN産経ニュース:2008/01/12)
絶頂期にあった早大を清宮克幸前監督(現サントリー監督)から引き継いだ。圧倒的なカリスマ性を持つ前任者に対し、学生時代は3年生まで公式戦出場ゼロながら、4年時に主将に抜擢(ばってき)された経験を持つ新監督。「身体能力が高くなかった分、人一倍努力していた。体はボロボロで、皿を洗って指を脱臼したこともある。でも冷静に物事を判断し、まとめるのがうまかった」。早大で同期だった永島茂樹氏(現サントリー主務)はそう振り返る。指導法も、練習メニューを1人で決めた前任者とは対極をいく。構成員全員が組織を支え合う「フォロワーシップ」を重視。学生の話を積極的に聞き、ともに考えた上で責任を負わせる。「出した意見をまず否定しない。ふところが深い」と有田幸。就任当初は戸惑った部員も、日を追うごとにその姿勢を理解していった。
どん底の早稲田をトップに引き上げる時には清宮氏のような強力なボスが必要だったわけですが、組織改革に成功し常勝チームになったあとは同じやり方を続けるわけには行かなかったのでしょう。中竹監督はトップ一人が牽引するのでなく、みんなで考えて作るチームに早稲田を転換させていったのだと思います。
とは言え偉大な先人の存在は常にプレッシャーだったのではないかと想像します。そんな中、「中竹組」としてかつて共に闘った同期たちがコーチとして一緒だったことは、大きな力になったのではないでしょうか。
早稲田大学公式サイトの「部員紹介」の「監督・コーチ」の欄をご覧いただくと、そこにある「青野、有水、平田、前田、山本」といった名前は、皆「中竹組」。
彼らは残念ながら、自分達が四年生の時は、決勝で明治に破れてしまったのですが、11年後ようやく実現した大学選手権制覇。日本一になった時だけ歌うことができる「荒ぶる」を後輩達と共に歌ったことになります。その時彼らの胸にはどんな思いがよぎったのでしょう。あの頃中竹組を応援していた身としては、勝手に感無量になってしまいます。
「いや、試合したのは今の学生達だから。俺達は中竹を少しでも手伝いたかっただけ」
前田隆介さんを始めとする本人達からはそんなふうに言われてしまいそうな気もしますが。
ところで前田隆介ファンの私としては、彼が早稲田でどんな様子でコーチをしているのかも気になるところ。
公式サイト内を検索してみたら、こんな様子が。
特集・三井大祐 『使命』(2007/05/31)
―その足りなかったものは1番は、ディフェンスの精度、タックルの精度ですね
―今年はすごくタックルにいってるように感じる。バッキングも超必死
前田(コーチ)さんがほぼ毎日フルタイムでついてくれるようになって(会社の理解を得て夕方はグラウンドに!)、今のディフェンスコースはどうだったとか、こういうときはこうした方がいいんじゃないかとか、常に練習のなかでコミュニケーションが取れるので、日々成長できるというか、常に見られているというのが、いい方向にでているんだと思います
スクラムハーフでディフェンス・タックルと言えば、前田隆介の右に出る人はそうそういないでしょう。そんな彼から毎日びっしり練習を見てもらえるなら、ディフェンス・タックルはさぞかし上達したことでしょう。
関東大学ジュニア選手権 試合結果 2007/11/18 対慶大B(Jr選手権)気合い全開!前哨戦に完勝!
後半もいきなりのノーホイッスルトライ、11分には、またまた松田起点のターンオーバーからWTB坂井克行が3本目(前田コーチとの約束どおり!)。15人がひとつになり、アッサリと勝負を決めた。
選手とそんな約束をしているあたり、きっちりコミュニケーションも取ってるんだなあ、と実感。
今田遠征記・磐田編 『Penetrate』 (2007/06/13)
最後の遠征記はこれをかかなきゃ締めくくれません!ずっと遠征で一緒だった中竹監督、前田コーチは非常に家庭を大切にする愛妻家で、自分も「結婚っていいなぁー。結婚したいなー」と思いました。またいつかこのような形で皆様と触れ合える事を楽しみに遠征記を終えたいと思います。
おお、思わぬところで「愛妻家」なんて素顔が。学生さんにそういういい家庭人としての姿を見せられるのも、いかにも前田くんらしいなあとほのぼの。
ともあれ、皆さまおめでとうございました&お疲れさまでした。
参考リンク:
早大中竹監督初の「荒ぶる」/ラグビー(nikkansports.com:2008/01/13)
そんな部内の和を尊重する人柄にひかれ、今季は大学の同期5人が首脳陣入りした。強烈なリーダーシップを発揮した「信長型」の清宮前監督とは異なり、和をもって貴しとなす「家康型」でつかみとった初めての大学日本一だった。遠回りした分「こんなにうれしい日は人生でなかった」と中竹監督。選手時代に歌えなかった「荒ぶる」を、静かに目を閉じて熱唱した。
ひと:中竹竜二さん ラグビー大学日本一の早大監督(毎日.jp:2008/01/13)
強烈なリーダーがいなければ勝てないようでは、組織として弱い。誰が指導者になろうと、勝ち続ける組織になるべきだ。戸惑っていた部員も考えることに喜びを感じるようになった。
早大が慶大破り2年ぶり大学日本一(Sponichi Annex:2008/01/12)
関連エントリ:
「中竹組」、ふたたび (2006/04/04)
「小さな巨人」前田隆介 FOREVER(2005/4/24)
近鉄・前田隆介くんについて(2005/01/12)
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コメント
くりおねさんはラグビーファンだったのですね。最近早稲田は関西の立命と同様にスポーツに力を入れ、推薦枠が増えてきました。アメフトもグランドに人工芝敷いたそうです。
投稿: 大西宏 | 2008/01/15 00:27
>大西宏さん
そうですね、ラグビーも昔はよく観に行ってました。最近はさすがに軟弱になってなかなか秩父宮にも行けませんが、前田くんが近鉄で現役だった頃は年に一度は花園詣でをしていました。
早稲田は数年前からアディダスと組んでスポーツ振興を行ってますね。大学の生き残り戦略の一環かもしれません。
投稿: くりおね | 2008/01/15 23:03