PLAY 「キル」 NODA・MAP シアターコクーン
昨日は野田秀樹さん主宰NODA・MAP公演「キル」を観劇。
この作品は夢の遊眠社を解散後立ち上げたNODA・MAPの記念すべき第一回公演作で、今回で3回目の上演になる。
初回は主演コンビは堤真一&羽野晶紀。再演時は堤真一&深津絵里。そして今回は妻夫木聡&広末涼子。
初舞台のブッキー、果たして大丈夫?と少々心配しながら拝見。
お話は、モンゴルの英雄ジンギスカンの侵略と制圧の史実をファッション業界の攻防に見立てた物語。
野田さんお得意の「キル」「着る」「切る」「生きる」といったダブルどころではないミーニングの転がる言葉遊び、シアターコクーンの高い天井を活かしたダイナミックな舞台美術は相変わらずで、脇を固める勝村さんや高田聖子さん、高橋恵子さんたちの演技でぐっとしまった舞台だった。
で、注目のブッキーは。
声がね~、やっぱり。
喉で出してて体に響かせてないから、枯れちゃって。
滑舌もいまいちで、この点で言えばトレーニング不足。
とは言え動きはよくて華もあるんで、舞台向きだと思います。もっともっと基礎練習して、場数を積んでほしいところ。アンコールの時目をこすっていたのは、感極まって涙ぐんでいたのだろうか。
野田さんは相変わらず声も動きも変幻自在。
小学生から老婆まで演じ分けられる人は、志村けん以外には彼しかいないだろう。
声も、決して張り上げていないのにちゃんと通るのがすばらしい。さすが長年舞台やってるだけある。ブッキー見習うように。
それにしても初演の羽野晶紀のシルクは美しかった・・・。早く女優業復活してほしいなあと思う。あんなにいい女優さん、もったいない。
参考リンク:
妻夫木初舞台「キル」制作発表で弱音(asahi.com:2007/10/28)
あいさつでは「役者をやって9年。ようやく舞台に挑戦できます」と意気込んだが、笑顔は硬く「本当に緊張しています。何を話しているのか自分で分からなくなった」と、珍しく弱音を吐いた。
妻夫木、初舞台 野田作品「キル」に主演(asahi.com:2007/12/03)
妻夫木は、野田のワークショップで刺激を受けたという。「歩くだけでも、何かの感情を意識すると、人間や風景を違って見せられる。そうした発見がたくさんあり、新鮮でした」
青土社 (2001/06)
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コメント
おお!もう行かれたんですね。
私は来年になりそうです。
ただ、来年まで出演者の声がもつのか不安になってきた…。
投稿: misaki | 2007/12/14 19:42
>misakiさん
misakiさんは来年ですか。
その頃には出演者の声は一度つぶれて復活してちょうどいいくらいかもしれません(笑)。
でも相変わらずの野田ワールドは素敵です。どうか楽しんできてくださいね。
投稿: くりおね | 2007/12/16 22:56