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2007/08/12

短期能楽教室 お稽古十五日目

最高気温が35度を超す酷暑日の休日。お稽古のために能楽堂に到着すると全身汗だくになっており、真夏を実感。短期能楽教室お稽古十五日目のメモです。

この日はお稽古の前に、以前ご紹介した「京舞 井上流舞さらへ」を拝見。
終了後の舞台を使ってお稽古です。

今回の発表会は、私たち短期能楽教室の生徒の他に、エイベックスさんとタイムリーオフィスさんという芸能プロダクションに所属している役者さんたちとの合同で行われることになっており、そちらの皆さんとも合同のお稽古でした。そのため先生に見ていただけるのは仕舞一回と謡一回ずつで、本番の動きを含めたお稽古となりました。待ち時間の間は二階の楽屋や一回の稽古場を使って自主練習タイム。

仕舞は人数が多いため二人で、という話になっていましたが、一度舞台でやってみて「やっぱり二人はやめ。一人にしよう」ということに。二人でやるとどうしても合わせようとしてかえって動きがおかしくなるとのこと。うわあ、一人ですか~。不安増大。

所作としては、登場時はシテは扇を横にして両手で持って所定の位置へ歩き、右足を引いてしゃがむ。終了時は、扇を閉じて横にして立ち上がり、登場時同様両手で扇を持って退場。

私の仕舞への注意点としては、「細かいことはいろいろあるけれど」という気になる前置きをされつつ、こんな点でした。

・一番最初のサシコミヒラキがおかしかった(本人もやりながら「あ、おかしい」と思いつつでした)
・ヒラキの時、ひじの内側は下向きにしない。上を向くように、しっかり張ること。
・「君の齢も長生殿に」の返しの位置が近すぎる。もっと奥に。
・「輿を早め」あたりから前に出て、「長生殿に」で扇をかざすくらいのタイミング。
・左手の握り込みが甘い。手のひらが見えないくらい指をしっかり握り込んで。

「細かいこと」って何ですか~。そんなにボロボロなのかなあ。ああ不安。(←こればかり)

そのあとしばらく楽屋や稽古場で自主練習をし、私たちの謡のお稽古の番に。

・ワキ、シテ、地謡の順に登場。
・座ったら帯などにはさんでいる扇を取り出して右横に置く。全員揃ったら扇の中程を持って膝の前に置いて本を開く。
・三句前に袴から(着物の時は膝の上から)手を出し、二句前で扇を手に取り、一句前で扇の先を床につけ構える。
・終了後は扇を前に置いてから真ん中を持って、柄の部分を帯などにはさみ、右ひざをついて右側を向く。地謡右の人から退場。
・シテ、ワキは地謡の時も謡っていてもいい。(つまり「謡え」ということなのかな、と解釈)

「吉野天人」を自分の役で謡ってみました。
節回しはだいたいいいので、もっと元気を出すように、とのご指摘。いや、あまり飛ばすと最後までもたないような気がして若干押さえ目にしてみたんですが、それでは許していただけないようで。まだまだ身体に響かせることができない私、発表会の翌日は声が出なくなっているかもしれません。

さて、柴田先生のブログエントリ「第2回 短期能楽教室発表会(合同)と3期生の募集」でとうとう(笑)発表会の告知がされましたので、一応こちらでも掲載します。


 第2回 短期能楽教室発表会
日時:8月26日(日) 午後1時始め、4時半終了予定
場所:銕仙会能楽研修所 

第2回目の短期能楽教室発表会を上記の予定で行います。

今回は短期能楽教室の1期生・2期生の皆さんに加え、時を同じくして稽古を始めた、エーベックスとタイムリー・オフィスの芸能プロダクションに所属している役者さんたちとの合同で発表会を行うことにしました。
総勢25名、賑やかな発表会になりそうです。

発表会の内容

・仕舞 鶴亀、経正、吉野天人、紅葉狩
・素謡 鶴亀、経正、吉野天人、橋弁慶、土蜘蛛

(ちなみに初心者が舞う「鶴亀」は17人います)

もちろん入場無料ですので、ご来場大歓迎です! ひやかしも大歓迎。(笑)


なにせお能を習い始めたばかりの初心者の発表会ですので、ご覧いただくのもはなはだ恐縮ではありますが、「お能のお稽古ってどんなことをやってるのかな?」とか、「成田美名子さんの『花よりも花の如く』によく出てくる舞台を見てみたい」「ちょうど青山方面に行くので涼みたい」という皆さま、どうぞお気軽にお立ち寄りくださいませ。カルティエとプラダの角という、こんな好立地で「え、こんなところに能楽堂が?」という感じで建ってます。今は外装工事中なのでシートで覆われているかもしれませんが、入り口は開いていますのでご安心を。畳座席の能楽堂は居心地いいですよ。(何の宣伝をしてるのやら)

参考リンク:
第2期短期能楽教室15回目(迷宮探索:2007/08/12)

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