野田秀樹さんの新作はお能素材の日英共作らしい
5月22日の朝日新聞文化欄に、一世を風靡し今も人気を誇る40代から50代の日本の演劇人・鴻上さん、野田さん、三谷さんの作品が相次いでロンドンで上演されていることを紹介する記事がありました。
その中で、野田さんの次回作がお能を素材にしているらしい、という記述が。
日本の戯曲、世界へ 鴻上尚史、野田秀樹、三谷幸喜…(asahi.com:2007/05/22)
ロンドンですでに英語作品2本を発表した野田秀樹さん(51)は、次のプロジェクトが動き始めた。能を素材にした新作を英国の俳優と作る計画だ。野田さんは「異文化がぶつかる所に新しいものが生まれる」と、03年「赤鬼」を英訳上演、昨年は英語で書いた「THE BEE(ザ・ビー)」が高く評価された。「ザ・ビー」を上演したソーホー劇場は次作にも参加する予定。代表マーク・ゴッドフリーさんは「『赤鬼』を作る過程を見て、一緒に仕事をしたいと思った。『ザ・ビー』は(暴力と報復という)普遍的な主題を、身体性と想像力を重視し、俳優が自分と異なる性を演じる英国人にはなじみの薄いスタイルで演出して、成功した。観客は『こんな舞台は見たことがない』と興奮していました」と語る。
「私たちの劇場は国際都市ロンドンの中心で、その空気を反映しながら新しい演劇を世に出すことを目指している。野田さんとは共同作業を続けたい」
以前「野田版 研辰の討たれ」で歌舞伎とのコラボを実現済の野田さんですので、今度はお能に来ても不思議ではありません。それをイギリスの俳優さんと作るというのはなかなか面白そうですね。
気になるのはどの曲を素材にされるつもりなのか、ということ。いやちょっと想像ができません。アレンジしやすいのは「近代能楽集」にもある「葵上」や「熊野」、「羽衣」「道成寺」あたりかなあとも考えられますが、野田さんのことなので「ええっ、これでやったの?!」とびっくりするようなものを選ぶ可能性大、ですので。
ただ、掛詞を多用するお能の世界は、実は野田さんの脚本によく似てるなあ、と思ったことがあったので、展開される世界は一見遠そうでかなり近いものを見ることになるような気もします。
尚、記事中にもある三谷さんの「笑の大学」英国版「The Last Laugh」は7/11(水)~7/22(日)の上演です。(チケット一般発売日は6月9日(土))
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