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2007/04/11

STAGE 能「翁・三番叟」 狂言「靭猿」 世田谷パブリックシアター

Okina_pamph三軒茶屋にある世田谷パブリックシアターが、今年開場十周年ということで開催された記念公演「翁・三番叟(おきな・さんばそう)」 に足を運んだ。

番組と主な出演者は次の通り。

・能 「翁・三番叟」
翁  観世 榮夫
千歳  梅若 紀長
三番叟  野村 万作
面箱持  深田 博治
      
笛  一噌 幸広
小鼓頭取  大倉 源次郎
小鼓脇鼓  吉阪 豊純
〃    古賀 裕巳
大鼓  亀井 広忠

後見 清水 寛治
梅若 万佐晴

地謡(順不同)
    谷本 健吾
    北浪 昭雄
    西村 高夫
    観世 銕之丞
    若松 健史  
    柴田 稔

・狂言 「靭猿」(うつぼざる)
大名  野村 万之介
太郎冠者  石田幸雄
猿曳 野村萬斎
小猿 野村裕基

パンフレットによると、4月5日から四日連続で、「日賀寿能」という形式に則り、日ごとに演式や詞章が異なる舞台となっているとのこと。(ちなみに翁は5日観世清和師、6日梅若六郎師、7日観世銕之丞師)8日は最終日。

真ん中の舞台に左右後ろ三方からの橋懸り。以前NHKの「日本の伝統芸能」で狂言編を萬斎さんがやっていた時、同じ世田谷パブリックシアターで上演した「まちがいの狂言」の一場面を映している時に見てはいたが、実際に自分の目で見ると、能舞台であるようなないような何とも不思議な空間に感じる。そこに加えて大小二本のしめ縄が舞台上に浮かび上がり、舞台は神聖な異空間として佇む。

正面に火打ち石の火花が見え、お清めのあと翁を始めとする一行が正面から舞台に入る。囃子方と地謡は上手から(しかしこの囃子方、当代きっての若手人気囃子方勢揃い)。
観世榮夫師の翁は流麗で、ゆったりとした動きの中のぴんと張った緊張感が「神事」そのものであるかのよう。
そのあとの三番叟は野村万作師。翁の「静」に対し、三番叟は「動」で、リズミカルな全身の動きと力強い表情はすばらしく、観世榮夫師の翁に釣り合う重みと格を感じた。

狂言 「靭猿」は、野村萬斎さんと息子さんの裕基くんの共演。裕基くんの愛らしい猿ぶりと、万之介さんの大名の無邪気さが物語に緩急をつけて、物語にぐんぐんひきつけられていった。
以前テレビで父としての萬斎さんを紹介するものがあって、その中で確か裕基くんがこの「靭猿」を初めて演ずるための厳しい稽古をつけている様子があった。さすがにその時に比べると随分大きくなって、演技も達者になっていたように感じた。

感想はここまでで、以下余談。
かのこさんもエントリ「「翁・三番叟」を観る(2回目)」で触れられていた携帯電話の件。私はこれまで幸いにも観能中に見所で携帯が鳴るところに遭遇したことはほとんどなかった(マナーモードのバイブレーターに辟易したことはあった)が、今回は見事にお見舞いされてしまった。しかも、かのこさんが書かれている通り、

翁が中央から面箱前に歩む、緊張に満ちたところで、
なんと1階客席から着メロがピロリンピロリン・・・・・なんてこと!!!

という状況。よりによって「翁」の、本当に緊迫感に満ちたところで「大きな古時計」のメロディーが聞こえてきた瞬間、「「翁」なのに!神をも畏れぬ所業!」と腹が立つやらがっかりするやら。せっかく作り上げられた神聖な空間が一瞬で世俗に引き戻されてしまうなんて、まったくもったいない。
同程度の規模のシアターコクーンやPARCO劇場は確か電波抑制装置を使っていたような気がするので、パブリックシアターもぜひ導入していただきたいと切に思った。

参考リンク:
世田谷パブリックシアター開場十周年記念 翁・三番叟(柴田稔Blog:2007/04/09)

世田谷パブリックシアター開場十周年記念 翁・三番叟 ー続ー(柴田稔Blog:2007/04/09)
#地謡で出演されていた柴田さんが舞台の様子を詳しく書かれています。

大阪でも翁、そして宮島でも~~~(喜多流能楽師 粟谷明生のブログ:2007/04/11)
#喜多流でも「翁」上演の模様。日本全国、あちらでもこちらでも「翁」?「寝てたら起きな!」に爆笑。

関連エントリ:
STAGE 能「翁」「屋島」 他(銕仙会1月定期公演) (2007/01/25)

野村萬斎 世田谷パブリックシアター芸術監督就任記念公演「まちがいの狂言」
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