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2006/08/11

Event 「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」(梅窓院祖師堂ホール)

静かな、でも大きな衝撃の「完全暗闇体験」。「ダイアログ・イン・ザ・ダーク 2006」に行ってきた。

Dialog_in_the_dark昨年も東京に来ていたイベントで、「「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」が東京にやってくる」というエントリで紹介していたのだが、出遅れてチケットが買えずに終わってしまったのだった。友人経由で今年も開催されることを知り、ようやくリベンジを果たした次第。

どんなイベントなのか。公式サイトの「ダイアログ・イン・ザ・ダークとは?」にある紹介は以下の通り。

ダイアログ・イン・ザ・ダークは、日常生活のさまざまな環境を織り込んだまっくらな空間を、聴覚や触覚など視覚以外の感覚を使って体験する、ワークショップ形式の展覧会です。1989年ドイツのアンドレアス・ハイネッケ博士のアイディアで生まれ、その後、ヨーロッパ中心に70都市で開催、すでに100万人が体験しています。
参加者は、その中を普段どおりに行動することは、不可能です。そこで、目の不自由な方に案内してもらいます。案内の人の声に導かれながら、視覚の他の感覚に集中していくと、次第にそれらの感覚が豊かになり、それまで気がつかなかった世界と出会いはじめます。森を感じ、小川のせせらぎに耳を傾け、バーでドリンクを飲みながら、お互いの感想を交換することで、これまでとはすこしちがう、新しい関係が生まれるきっかけになります。

簡単に言えば、目の前の自分の手すら見えない完全な闇の中を、視覚障害者の方のアテンドでグループで歩いていく。それだけのことなのだが、この「それだけのこと」がどれほど日常と違うか、実感できるものになっている。もちろん、安全が最大限確保され、保護された空間になっていることを初めにおことわりしておく。

イベントの性質上、詳細にどんなことが用意されているのかは書かない。これから参加される方には、先入観を持たずにその場を体験してほしいから。それ以外の私の感じたことを少々書かせていただこうと思う。ただしこれもできれば体験後お読みいただいた方がより先入観なしになるのは言うまでもないので、既にチケットをお持ちの方はひとまず先を読むのを保留して、終了後お読みいただいた方が賢明かと。

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完全な暗闇というのはこんなにも衝撃的なものなのか。まずそのことに驚いた。始まる前は不安より楽しみの方が先行していたが、始まった途端そんな余裕はない。ただただ、手にした白杖(はくじょう)を小刻みに動かして自分が今どこにいるのか、どこに行こうとしているのかを必死に確かめようとする。
その中で、人の声、体温、時折聞こえる様々な音、サンダルを通して伝わる足の裏の感触、杖に感じる固さ、あいている左手をかざして確かめる空間。耳や肌の感覚に集中してフル回転していた。そしてとにかく一人にならないようにと必死になっていた。

暗闇の中にしつらえられた様々なシーンで様々な体験をする。感覚を通して得たわずかな情報でその場をイメージし、進んでいく。自分が得た情報を仲間に極力伝え、仲間からも情報を得る。遅れたかも、と不安になった時にもちゃんとアテンドの方が「大丈夫」とフォローしてくれる。そうこうしているうちに、初対面のメンバーが短い時間で「信頼できるチーム」になっていることに気がついた。

音や匂いや感触から広がる想像。何と言うか、ひとつひとつの「感覚」を、視覚を奪われることでより鮮明に強く「味わって」いるのだ。体験としての響き方、刻み込まれ方がずっと深い。

そして何より、自分の五感(今回は視覚は使っていないが)を意外に「使えている」ことを確かめられたのがとてもうれしかった。自分の「生きる力」みたいなものを再認識できた、そんな気がする。終了後思わず涙ぐんでしまったのはそういう要素もあったかもしれない。今まで経験したことのない世界を通ってきて得たものがあまりにも圧倒的だったのだ。ジェットコースターのような驚きではない、静かな、でも大きな衝撃にじっとうちふるえていた。

終了後外に出て外苑前の駅に向かい、地下鉄に乗ると、いろんなものが視界に入ってきて、その目まぐるしさ、どぎつさに一瞬圧倒されそうになった。視覚から入る情報量というのはこんなにもすさまじいものなのか、と初めて実感。

また、今回、視覚障害者の方の世界を擬似的に経験できたと思う。それはやはり大きな「異次元体験」であり、もしも今後そういった方々とかかわる機会があった時は、きっとこの時間のことを忘れずにいたい。

以前の記事で私はこんなことを書いていた。

完全に光のない暗闇というものを、私は知りません。その中に入った時、自分自身に一体どのようなことが起きるのか。聴覚、触覚、嗅覚などがどのように働くのか。五感以外のものはどうなのか。とても興味があります。

暗闇の中での対話-それは自分自身との対話であり、視覚では感じることのできない世界との対話なのかもしれません。


今言えるのは、それは思ったより「にぎやか」な世界だった、ということ。そして、自分の持つ「世界のイメージ」を確認できた、そんなところだろうか。

安田顕さんがCUE DIARYで繰り返し言っていたように、私も言おう。

「ダイアログ・イン・ザ・ダークに行きなさい。」

そしてあなたの体で、実際に体験して来てほしい。完全な暗闇とその中の世界を。それをあなたがどう受け止めるかを。

イベント概要は以下の通り。

期間:2006年8月1日(火)~9月12日(火)※毎週月曜日は、メンテナンスのため休館

ツアー:1日20ユニット(定員8名・約1時間半)

参加費:[事前予約]一般3500円/小学生2500円 [当日券]一般4000円/小学生3000円
    ※小学生は保護者同伴(大人1名につき小学生2名まで) 未就学児は入場不可
    ※ドリンク等含む

会場:梅窓院祖師堂ホール(東京メトロ外苑前駅)


チケット購入はこちらから。※土日はすでに満席です。残り少なくなっているので、お早めにどうぞ。

8/27追記:
私が普段読んでいるブログの管理人さんたちが立て続けに「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を体験されているようなので、皆さんのエントリをリンクさせていただきます。。

Dialog in the Dark 2006 TOKYO(chisato inuo:2006/08/27)

Dialog in the Dark 2006 東京(@HOME:2006/08/27)
#「ネタバレになるので、参加予定の方はどうか(「Continue reading」を)クリックしないでいただきたい」とのことです

DID(水よろ!2B:2006/08/26)

関連エントリ:
「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」が東京にやってくる(2005/08/30)


親鸞と暗闇をやぶる力―宗教という生きる知恵
上田 紀行 芹沢 俊介 高 史明
講談社 (2003/09)

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コメント

はじめまして。eclipseと申します。
ぶらぶらとネットサーフィン中、こちらの記事にたどり着いて、ちょっと嬉しかったのでコメントをさせていただきます。

私も先日DID初体験しました。だれもが体験できたらいいのになと思います。それぐらい貴重な時間でした。

「どうでしょう」ファン(もしくは単にバカ)の私としては、DIDでも「同士」がいたのだなーと偶然を喜んでおります。ということでご挨拶まで。

投稿: eclipse | 2006/08/16 03:14

>eclipseさん
はじめまして。くりおねと申します。
コメントをありがとうございました。

>だれもが体験できたらいいのになと思います。

ええ、本当に!私も強くそう思います。常設が実現したらもっと広げられるんでしょうけどね。

DID(と呼ぶんですね)&「どうでしょう」ファンの同志ということで、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

投稿: くりおね | 2006/08/16 23:06

こんにちは

トラックバックをいただきまして、ありがとうございます。
私にとっても圧倒的な体験でした。五感を活用すること、人との連帯、視覚障害ということなど、多くのことを短時間に実感できた場所でした。


投稿: 犬尾千聰 | 2006/09/02 08:12

>犬尾千聰さん
こんにちは。こちらこそコメントをいただきありがとうございます。
理屈ではなく体で感じるからこそ、あんな短時間でもいろんなことが学べるのだなあ、と思います。本当に「圧倒的な」体験でした。

投稿: くりおね | 2006/09/02 08:45

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