織田選手と高橋選手が「採点ミス」で順位逆転--フィギュアスケート全日本選手権男子シングル
一度は手にしたトリノへの切符を奪われた織田信成選手。誰もいなくなったリンクで一人表彰を受けた高橋大輔選手。
フィギュアスケート全日本選手権男子シングルで、前代未聞の「採点ミス」による1位と2位の順位入替が起こりました。
一転、高橋が初優勝 採点トラブルで修正 フィギュア(asahi.com:2004/12/24)
優勝者入れ替わる、前代未聞の事態に 男子フィギュア(asahi.com:2004/12/25)
SANSPO.COM記事
【フィギュア】大失態!採点ミスで織田V取り消し、高橋がトリノへ(SANAPO.COM:2004/12/25)
によると、
フリー演技では「3回転ジャンプは2種類まで2回行うことができる」と規定されている。織田はこの日の演技で3回転ルッツ2回、3回転トゥーループ2回、3回転ループ2回と、3回転を3種類繰り返してしまった。
ところが、日本連盟が発注したコンピューターのプログラムには、これを自動的にチェックする機能がなかった。
とのこと。
また、nikkansports.comのこちらの記事
採点ミス!織田V消えた/フィギュア(nikkansoprts.com:2004/12/25)
では
ジャンプの種類や回転は、テクニカル・スペシャリスト(TS)が判定し、コンピューターに入力する。その入力されたものを、責任者であるテクニカル・コントローラー(TC)がチェックして最終決定となる。
最初、TSは、織田が3連続3回転ジャンプをしたと入力した。その後、ビデオを確認したところ最後のジャンプが2回転だったと判定。しかし、実際の回転数とは無関係に、トライした3回転はそのまま3回転と見なされるが、その点をTCが見落とした。
3回転ジャンプは同じ種類のジャンプを2度跳ぶのは2回までと規定されている。織田は、3連続ジャンプの最後が3回転と見なされると、同規定を3回転の数が1つオーバーし、その分、プログラムの最後で跳んだ3回転ルッツが省かれる。当初、織田の得点は226・10点で、高橋は223・12点だった。しかし、3回転ルッツの7・40点を織田の総合点から引くと、その点は218・70点となり高橋を下回った。
という解説があり、プログラムミスと人為ミスが重なったと想像されます。
テレビで解説の八木沼さんも「事前に提出していたフリーの要素では、問題のジャンプは三回転-三回転-二回転となっていたところを三回転三回で飛び、最後のルッツが三回転と判定されたので途中もう一度跳んだ三回転ルッツが無効と見なされた」と解説していました。本人としては三連続ジャンプの最後は転倒したので無効だった、という判断だったのでしょうか。
nikkansports.comの記事には「ほとんどの観衆が帰った24日の深夜、あらためて高橋の優勝表彰式が行われた」写真が載っています。この表情が高橋選手の心情をすべて表していると言えるでしょう。
深夜に放映された男子フリーの演技を録画して見ましたが、アクセルジャンプがひとつ回転数不足になった以外は高橋選手のプログラムはすばらしい出来でした。足腰に安定感があり、そこから豊かな表現力が生まれ、非常になめらかで美しいスケーティングを見せてくれたと思います。対して織田選手はNHK杯に比べると技にいまひとつキレがなく、ひとつひとつの要素が微妙に物足りなく感じられました。
何にしろ、オリンピックの出場権を争うという、選手にとっては生きるか死ぬかに近い試合でこんな判定ミスがあっては、本人にも関係者にもたまったものではないでしょう。
選手権を見ていると、女子だけでなく、男子も選手層が厚くなっている様子が見えました。ぼやぼやしていると追いつかれそうな勢いです。織田選手はぜひ第一人者として牽引しつづけ、円熟の技をトロントで見せてほしいと思います。そして高橋選手はこれもチャンスとして誰もを納得させられる代表としての滑りを期待。本田武史選手に次ぐ、オリンピック入賞をぜひ。
全日本選手権男子シングル結果(SANSPO.COMより)
順位 名前(所属) 成績(SP、フリー)
1 高橋大輔(関大) 223.12点 (74.52、148.60)
2 織田(関大) 218.70点 (79.90、138.80)
3 中庭(パピオク) 200.62点 (71.50、129.12)
4 小塚(愛知・中京大中京高) 193.00点 (55.80、137.20)
5 本田(IMG) 179.64点 (60.60、119.04)
6 大上(日大) 173.82点 (61.44、112.38)
追記 参考リンク:
勝負をかけた3回転、採点されぬ悲運 織田V逃す(asahi.com:2004/12/25)
巴戦を戦った男たち フィギュア(sportsnavi.com:2005/12/25)
12/29追記:
フィギュア判定トラブル、原因は審判の判断の遅れ(YOMIURI ON-LINE:2005/12/29)
ソフトに不備はなかったそうです。それだけ現場が混乱していたということでしょうか。
DAI‐X出版 (2005/12)
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