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2005/10/03

丸善京都店の閉店 そして「檸檬」

丸善京都店が10月10日に閉店されるという記事をasahi.comで見つけました。

梶井ファンそっとレモン 小説ゆかりの丸善閉店惜しみ(asahi.com)

なぜ「京都の丸善」に「レモン」なの?という方には、記事の続きを。

10日に閉店する書店「丸善」京都河原町店で、売り場の本の上にレモンを置いて立ち去る客が相次いでいる。作家梶井基次郎(1901~32)の短編小説「檸檬(れもん)」の主人公が京都の丸善の本の上に、近くの果物屋で買ったレモンを置いたのをまねて客がそっと置いていくらしい。
「えたいの知れない不吉な塊りが私の心を終始圧(おさ)えつけていた」という文章で始まる梶井基次郎の代表作「檸檬」。中学生の時に読んだ記憶がありますが、正直言って何がどう面白いのかさっぱりわかりませんでした。それでもなぜこの本を買ったかというと、さだまさしの「檸檬」という曲を聴いたからです。(「私花集〈アンソロジイ〉」収録)

当時熱烈なまっさんファンだった私としては、少しでもさだワールドに近づきたくて、関連する情報を一生懸命集めようとし、新潮文庫で見つけた「檸檬」を早速購入したのです。実際まっさんの「檸檬」という曲は、梶井の「檸檬」を知っていないと何が何だか意味不明な歌詞ですので。知っていてもどこか不条理でやっぱりよくわからない曲ではあるのですが。こんな難解な曲がシングルカットされていたというのが何とも言えず不思議です。

後にお茶の水に行く機会があった時、聖橋の上にたたずみ、橋の下を通る「快速電車の赤い色」や「各駅停車の檸檬色」を見た瞬間、ようやくあの歌の世界を実際この目で確認でき、歌の中の「君」と自分が一瞬シンクロしたような気がしたのでした。食べかけの檸檬を放り投げはしませんでしたが。
外界の鮮やかな色彩と、内面の暗い憂鬱との対比。その苦さを感じられるくらいには大人になっていたということでしょうか。

余談ですが、私が買った新潮文庫の「檸檬」にはあの有名な「桜の樹の下には」が収録されていて、そちらの方が鮮烈な印象を残しています。何と言っても「桜の樹の下には屍体(したい)が埋まっている!」ですから。毎年春になり桜を見ると必ず思い出してしまい、「そうかもね」と妙に納得しています。

参考リンク:
梶井基次郎『檸檬』(松岡正剛の千夜一冊)


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4 カッコ良すぎます
5 一冊で充分?
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コメント

くりおねさん、こんにちは

教科書にありましたね。<檸檬 (薔薇と同様書けない漢字 (笑)
私の場合は、共感&感動で新潮文庫を買ったクチです。あれは高1の時じゃないかなー
そう実は「檸檬」ファン。:-)
ジュリーがCMでやっていたのも覚えています。

投稿: fumi_o | 2005/10/04 08:09

>fumi_oさん
コメントをありがとうございます。

「檸檬」それは「薔薇」と同様に私にとっても手で書けない漢字です(笑)。中学生の頃一生懸命練習しました。
高校生くらいの年齢になると、あの「微熱な憂鬱」に共感できるのかなあと今は思います。中1の私には早かったですね。

ジュリーのCM、私は残念ながら未見なのですが、ネットで調べてみたら印象的なCMだったようで、どこかで画像だけでも見てみたくなりました。(ついでに、「ブルーバード、お前の時代だ」もw)

投稿: くりおね | 2005/10/05 10:00

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