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2005/08/01

MOVIE 「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」

スクリーンに広がる宇宙空間に“A long time ago in a galaxy far, far away...”の文字が浮かんだあと、ジョン・ウィリアムズのおなじみのテーマ曲と共に流れてくる「Episode III REVENGE OF THE SITH」の文字。
いよいよ、28年に渡って創り続けられてきたサーガ(物語)の最終章が始まる。
スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」(以下「エピソード3」)。

※以下若干ネタバレ気味のため、未見の方はご注意を。
それから、パンフレットにはストーリーが最後まで全部、かなり丁寧に書いてあるので、上映前に買われる方は上映後まで読まずに過ごすことをお薦めしておく。

映像も音響も迫力満点、キャラクターも相変わらず脇役ひとつひとつに至るまで生き生きしていて、やっぱりこれは大劇場のスクリーンで観る作品だ。
空中戦の迫力は「だから飛ぶのは嫌いなんだ」とオビ=ワン的につぶやきたくなるくらい真に迫っている(私は酔いそうになった)。ぜひ映画館で堪能してほしい。

観終わった後は、ようやく完結した安心感と、物語が終わってしまった寂しさとが入り混じり、少々複雑な心境。
それでも最後の二つの太陽の日没を観た瞬間、かちりとすべてのパズルのピースがきれいにはまり、エピソードはつながってひとつになり、一瞬大きな輪がくるりと描かれたような錯覚をおぼえるくらいに、「すべてが明かされた」安堵感に包まれるのだった。

役者は皆熱演だったが、特にユアン・マクレガーのオビ=ワンは、エピソード4のアレック・ギネスのオビ=ワンへ何の違和感もなくつながる円熟ぶりを示していた。時にお茶目な表情も見せながら勇敢に敵地に切り込んでいく彼の戦いぶりはすばらしく、エピソード1・2と比べて非常に印象的である。
また、ヘイデン・クリステンセンのアナキンは、一見強そうに見えるが内面に脆さを抱え、一人苦しみ堕ちていく様子を見事に表現。
ムスタファーの溶鉱炉の前でと死闘を繰り広げ、手足を切り落とされて憎悪に満ちた赤い目で「I hate you!」と叫ぶアナキンに対して「I loved you!」と返すオビ=ワン。このシーンは泣けた。過去形で言わなければならないオビ=ワン。「愛していたのに!」と。もう敵としてしか相対することのなくなった師弟の哀しみ。

いくつか対照的に描かれる場面がある。
まず、二つの誕生と、二つの死。
誕生はルークとレイアの誕生、そしてダークサイドの機械人間「ダース・ベイダー」。死はパドメと善きもの「アナキン・スカイウォーカー」。それは光り輝く二人の子どもと、暗黒面に堕ちた父。
パドメがつぶやく「アナキンにはまだ善の心が残っている」という言葉がかすかな希望として残されて。
また、冷たい未来都市をバックにしたシスとヨーダの戦いと、燃え盛る火をバックにしたオビ=ワンとアナキンの戦い。宇宙のふたつの場所で行われる、互いに譲らぬふたつの激しい死闘。

誰よりすぐれた能力を発揮しながら、なお孤独への不安と周囲への不信を抱え続けるアナキン。
大きな「力」(force)を持つものは、それをコントロールできる大きな「智恵」(wisdom)をも持たないと力に食われてしまう。
何より自分自身をよく知り、それを受け入れることが(self-awareness)できていないと、「力」のみを追い求めやがて自分が力になろうとし、その瞬間ダークサイドに呑み込まれる。
アナキンが最後まで自分自身の弱さから目を背け、強さも弱さもあるそのままの自分自身を受け入れることができなかったのが悲劇を産んだのではないかと思いながら観ていた。

forceとwisdomとself-awareness。
このバランスが重要なのは、何も物語の世界だけではない。
現実社会の中でも、ダークサイドに堕ちて「ダース・ベイダー」になった「力ある者たち」がいるだろう。
それを止める手だてはないのか。「善き心」を持ち続けながらforceを遣う方法は。
物語だからこそ示せる真実を、作り事と片づけずに受け止めることが、こんな時代だからこそ必要ではないか、そんな風にもふと思う。

・・・そして去年買ってあったDVD-BOXを引っ張りだし、また物語の世界にひたるのであった。
May the force be with you.

スター・ウォーズ トリロジー DVD-BOX
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン (2005/06/25)
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コメント

ちなみにご存知とは思いますが
http://www.starwars.jp/
あたりを読むと更に楽しめたりします。
http://www.starwars.jp/basic/timeline.html
は、同サイトのSTARWARS史年表だけど、あまりに日本で手に入る物が少なくて悲しいのでした。

投稿: nim | 2005/08/02 13:49

>nimさん
実はスター・ウォーズは人並みに見てる程度なので、教えていただいたサイトは初めて見ました。ありがとうございます。しかし濃いですねぇ。
STARWARS史年表を見てると、あまりにいろんなストーリーがあって、あまりのすごさに絶句してしまいます。壮大すぎ。

投稿: くりおね | 2005/08/05 01:10

お久しぶりです。
memories in 下小路 です。
エピソード3、TBさせていただきました。

投稿: sugialex | 2005/08/06 07:24

>sugialexさん
こんにちは。ごぶさたしております。
コメントとトラックバックをありがとうございます。
「ヨーダが一番強いんだヨーダ」にはウケました。
こちらからもトラックバックさせていただきますね。

投稿: くりおね | 2005/08/07 14:48

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