COMIC 「働きマン」第二巻 安野モヨコ
モーニングでの好評連載が、早くも2冊目の単行本にまとまって発刊。
今回も前回同様、「週刊JIDAI」編集・松方弘子を中心に、「働く人達」の本音とつらさと、彼(彼女)たちがひそかに大切にしている“真実”を描き出していて、働く身にぐっとくる台詞が数多くちりばめられている。
編集長、同僚、営業や契約ライターはもちろん、行きつけのマッサージ店セラピストも登場し、「自分は何のために働くのか」「何を喜びと感じるのか」ということを自問し、時にはいらだちながらも自分なりの「答え」を自分の言葉で語っていくところが、とてもいい。
どの人達にも必ずその人ならではの輝く一瞬があり、だからこそ価値があるんだということが、とてもわかりやすく伝わってくる。
個人的に印象深かったのは、ふたつ。
ひとつめは、弘子がイヤミな年上の同僚の一言についキレてしまって「自分が仕事できないの他人のせいにしてるからダメなんだよ!!」とつい本当のことを言ってしまったエピソード。同僚は本気で殴ろうとするほどに怒り、あとでチーフに「堂島が仕事できようとできまいとお前が何か言う権利ないからね」と釘を刺される。
実はこの言葉はストレートに私にも刺さった。ともすると無意識のうちに「できない同僚」に対して冷やかになり、存在意義すら疑うような見方をしていることがあるからだ。でも直接迷惑をかけられているわけでもないのに、そんな傲慢な態度を取る権利は、私にはない。ということを周囲の人の代わりにマンガを通して諭されたような気がした。
もうひとつは、就職の面接官を弘子がやった時に、一緒に面接官をした女性ファッション誌副編集長の言葉。
「たいていのヤツはボールを『入社』に向かって投げるから、最高でも『届く』で、普通はもっと手前で落下する。
ところが目標を『入ってから何をするのか』『どうなりたいのか』に設定すれば、おのずと遠くへ投げるから結果として『入社』は飛び越えている」。
まったくその通りだろう。もちろんその内容に説得力がなければ逆効果だと思うが。
すべての「働く」人達に。自分の「働く」の中でのたったひとつの大切なことを考えてみたい人達に。
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