COMIC 「理由は聞くな。大人なら。」 いのうえさきこ
先日夕食時に夫とホルモン焼きの話をしていたら、突然こんなマンガがあったことを思い出した。
いのうえさきこ作「理由は聞くな。大人なら。」。
もともとはDOS/V magazineのガジェットコーナーの“下半分”に連載されていた見開き読み切りマンガ。
我が家で今でも定期購読されているこの雑誌で、当時私が唯一毎号読んでいたのがこれだった。
連載されていた内容に加筆して2000年に出版されたのがこの単行本。
当時の体裁をそのまま再現するため、普通のマンガとは違う横長というのがすごい。
内容は、いろんな(基本的にしょうもない)モノ紹介をさしはさみながら展開されるギャグワールド。
中でも強烈だったエピソードは、
・終電のボックスシートで、お向かいの酔っぱらいおじさんがおもむろに自分のカバンのジッパーをジー、とあけたかと思うと、中に向かって「げろげろげろげろ」と吐き、またジッパーを締めて眠りについた
とか、
・女子高生がルーズソックスの上に学校指定ジャージをはき、その上にミニスカをはいている田舎の通学風景
とか、
・焼き肉ライスバーガーを友人に一口あげようとしたら、ついうっかり肉だけ全部一気にずぞぞぞっと吸い込まれてしまった
などのもの。
あと、題名が一発ギャグになっていて、油断すると不意打ちを食らう。
「ノートンしゃぶしゃぶ」
「再起動戦士ランダム」
「四角い部屋に丸く吐く」
「ジャン・黙とー」
等々。
単行本おまけの一言集もなかなか。
「あらいぐまオスカル」
「タツノリ後を濁さず」
「怒力 男ほしのせんいち」
等々。
何か飲食しながら読むと内容物を吹き出してしまう恐れ大なので、ノーマルな状態で読むことをお薦め。飲み吐きネタが大目、という理由もあるが。
ちなみに、なぜホルモン焼きの話をしていたらこのマンガを思い出したかというと、「てっちゃん焼き」のエピソードがあるからだ。
関西ではホルモン焼きを「てっちゃん焼き」と言うらしく、作者の好物でもあるようなのだが、彼女がひいきにしている焼き肉屋の「丸てっちゃん」は普通と違い、大腸まるごと一本に青ネギを通してあるものだという。
曰く
通常のてっちゃんは切って開いて洗いを入れてから焼かれるが、ここのは丸ごと焼いてから切って食べるのでうまみが逃げない。うまみが逃げないからうまい!!
とのこと。
それを「にっちゃにっちゃにっちゃにっちゃにっちゃ」させながら食べるのが最高らしい。
あまり内臓系は得意ではない私も、この「丸てっちゃん」はぜひ試してみたいなあと読むたびに思うのだった。
残念ながらすでに絶版になっているようだが、復刊ドットコムでリクエスト投票に乗っているので、読んでみたい方はぜひ投票を。
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