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2005/06/02

「anego」と呼ばれる女の憂鬱

林真理子原作の小説「anego」がドラマ化されて、日本テレビ系で水曜夜10時から放映されている。
原作は雑誌「Domani」連載時から読んでいたが、ドラマの方は先週初めて観た。

小説は30代シングルでOLとして働く女性の、主に恋愛に関する本音や行動がかなりきわどいところまで描かれ、ラストはむしろホラー的な結末が用意されているのだが、ドラマの方はもっと軽妙なタッチになっていた。
篠原涼子が主役を演じており、彼女のファニーフェイスが親しみやすい「アネゴ」像にぴったりで、気楽に楽しめる話に仕立てられている。

もともと原作の連載が始まった時、「anego」という題名を見てぎょっとした。
前の職場で自分が「アネゴ」と呼ばれていたからだ。
そこは異動してきた部署で、確かに同僚は管理職以外は皆年下だった。何がきっかけでそう呼ばれるようになったかは正確には覚えていないが、おそらく飲み会の時に何か威勢のいい発言でもしたのだろう。以来、仕事中もそれ以外でも彼ら・彼女らには「アネゴ」と呼ばれ、一緒に仕事をしている別の部署の人達にまでそう呼ばれる始末。上司が仕事を頼むのに「おい、アネゴー」と私を呼ぶ声を聞いて、隣の部の人が「あのー、アネゴって誰のことですか?」と真面目に質問してきたと聞いたときはのけぞった。

それはその時に始まったことではなく、昔から「アネゴ」体質なのだろう。質問や相談をされ、頼られることが多く、またそうされることが正直うれしかった。でもたまには「頼る側」になってみたいなあ、とも思ったりしていた。
とは思いつつそういうのは「可愛い女性」のすることで、自分には似合わないんだろうなきっと、と、結局「アネゴ」道を引き続き突き進み、「アネゴー」と呼ばれると「あいよっ」と答えている自分が何だかアホらしくなることもあった。

「アネゴ」でいるのはいやじゃない。頼られるのはうれしい。
でも、「アネゴ」だって頼りたい、甘えたい時だってある。わがまま言いたい時もある。そういう時の頼り方、甘え方が実に下手くそなのだ。
何だかとても損しているような気がして、そんな自分を自覚する時、限りなく憂鬱になってしまっていた。

結局職場が変わって以降日常的に「アネゴ」と呼ばれることはなくなってようやく気付いたのは、「アネゴ」でい続ける限り本音は言えなかったということ。どこかで「頼られることだけに価値がある」自分を捨てないと楽になれなかったのだ。
そうして、少なくとも今でも私を「アネゴ」と呼んでくれる当時からの仲間達は、実は私が「アネゴ役」をやってなくてもそれでいい、と思ってくれる人達だった、ということに遅まきながら気がつき、最近は時たま下手くそながらも甘えたりさせてもらってる。本当に下手くそだが。

「anego」な女性の皆様が、肩の力を抜いて過ごせる時間が増え、どうか憂鬱から少しでも解放されますように。

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コメント

ある意味嘘つき上手じゃないと、アネゴは勤まらないと思うな。:-)
自分が不倫中で同じ思いを抱えているのに、後輩の不倫の相談に優しくのってあげたりして、、、常に気が張ってないとできませんね。

投稿: fumi_o | 2005/06/04 11:41

>fumi_oさん

>常に気が張ってないとできませんね。

そうですね、「顔で笑って心で泣いて」的な部分も多いでしょうね。アネゴでいるのは楽じゃないなあ。

投稿: くりおね | 2005/06/04 23:08

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