子宮筋腫手術体験記 (4)入院4日目~6日目(手術後1日~3日)
手術直後は微熱が続き、体を冷やしながら一晩過ごす。
しかし、手術は終わったあとからが大変。スムーズな回復に向けて一日も早く体を動かさないといけないのだ。
3/17(木)入院4日目(手術後1日)
今日の目標は「自力で歩く。トイレに行く。食べ物を胃に入れる。」
癒着と血栓を防ぐため、手術翌日から体を動かし、内臓を動かすことが重要らしい。
6:00
起床の放送、、、の記憶なし。
どこかで目が覚める。
ずっと同じ態勢でいたためか、お尻の下が痛む。何とか寝返りが打てないかもぞもぞ動いてみる。導尿のカテーテルが入っているため動きにくいが、ほんの少し体をずらしてみたりする。
10:10
看護師さんに蒸しタオルで体を拭いてもらう。あたたかいタオルが心地よい。
そのあと、引き続き看護師さんの介助で体を起こすことに挑戦。
体をまず横向きにして、ベッドの手すりにつかまりながらゆっくり起き上がり、腰掛ける。ふう。貧血のようなちらつきが起き、そこから立とうとするが難しい。
「無理しないでまたあとにしてみましょうか」とベッドに戻り、頭を上げてもらう(と言っても電動ベッドなので自分で好きなようにできるのだが)。こうして休むとふらつきが治まってきたので、「やっぱりもう一度やってみます」と再チャレンジ。床に足をつき、立ち上がり、どうにか歩き出す。点滴を引き、首から硬膜外麻酔注入器をぶら下げながら「とりあえずどこまで行きましょうか~」と付き添ってくれてる看護師さんに聞くと、「じゃあトイレに行ってみましょう」と。よろよろしながらもたどりつき、また病室に戻る。
やった、歩いた!目標ひとつクリアだ。
「じゃあすぐカテーテルをはずしましょうか」と言われるが、このあと点滴が4本あると聞き少々ビビった私は尻込みしてしまい、「もう少ししてからで・・・」と。昔の点滴を下げてのひんぱんなトイレ往復がつらかった記憶がよみがえったからだが、今回の入院は前回と違って体力が充分にある状態でそれほど苦痛ではないと気付くのにそんなに時間はかからなかった。
歩けたのでマッサージ器もはずす。足が動かせるようになり、すっきり。
13:30
カテーテルをはずす。管が一つ減り、少し楽になる。
それにしてもお尻が痛い。
「水曜どうでしょう」のサイコロの旅で、連日深夜バスに乗りつづけたミスターが「お尻の肉がポロポロ取れる夢を見た」と言っていたのがよくわかった。同じ場所がずっと圧迫されてつらいのだ。
17:30
夕食。一般流動三分。
重湯、ミロのようなココア味の冷たいドリンク、具なしの味噌汁、桃ジュース、ほうじ茶
薬を3種類処方される。5日間食後服用。
・鎮痛剤 ロキソニン錠60mg
・胃薬 ムコスタ錠100mg
・緩下剤 酸化マグネシウム1.5g(顆粒)
点滴の減りが遅いせいか、カテーテルをはずしてもなかなか尿意が起きない。まずい、このまままったく出ないとまたカテーテルを入れられてしまう。大目に水を飲んでみたりする。
と、夕食後1時間くらいでやっと尿意が起き、少々時間がかかったが自力で排尿成功。あまり下腹部に力がかからず済んで安心。これも結果を看護師さんに見てもらう必要があり、ブザーで呼ぶ。まったく手術をすると普段の羞恥心とはほど遠い世界になるが、生きる死ぬの世界なのだからそんなことは言っていられない。
このあと2日後の朝6:00まで、自分の尿をプラスチックのケースに貯める(蓄尿)。
流動食が始まり、少しずつ体を動かして、体に力が戻ってくる感じがする。
この日は抗生剤など点滴4本。
21:20
就寝。あまり眠れない。
3/18(金)入院5日目(手術後2日)
このあたりは「ガスを出す、お通じがある」が目標となる。
6:00
起床の放送。
なかなか眠れず、かなりつらい。
6:40
検温。37.0度。まだ微熱があるのは寝不足のせいか。
7:40
朝食。三分粥。
三分粥、だし汁、桃ジュース、マッシュポスト、ほうじ茶、牛乳(飲まず)
8:50
蒸しタオルで体を拭く。今日は自力で。
10:10
点滴2本。抗生剤とブドウ糖(?)。
今日も全部で4本。
10:35
D先生回診。
硬膜外麻酔のチューブを抜く。消毒。手術の創チェック。
手術時の状況について説明を受ける。
所要時間は3時間弱。腸の癒着がべたべたでひどかったため、見える範囲をきれいにした。
出血は筋腫摘出の予想範囲内で、自己血のみの輸血でOK。
「もう癒着がひどかったんですよ~」と感慨深く言われた。
11:45
昼食。一般五(五分)・七分。
五分粥、大根の味噌汁、野菜入り玉子焼き、里芋の煮付け にんじん、いんげん添え、きゅうりと白菜の浅漬け、りんご、ほうじ茶
野菜中心だが、五分になるとずいぶん量が増える。
15:00
看護師さんに洗髪をしてもらう。かなりさっぱりする。
その後タオルを洗濯。
少し起きていられるようになったので、家から持ってきてもらった新聞や、持ってきていたマンガ「Natural」などを読み、疲れると横になって過ごす。
笑うと少々お腹に響く。大笑いしないよう気をつけるのだが、意外と「Natural」は小ネタギャグが多く、ついつい笑ってしまう。
17:50
夕食。一般五(五分)・七分。
五分粥、かぶの煮物あんかけ、鶏肉と大根の煮物、タマネギの煮付け、青菜、ジョアいちご味、ほうじ茶
18:25
A先生、C先生、D先生回診。この時も「癒着がひどかったからねぇ」と言われる。「念のため少しゆっくり食事を上げていきますね」とのこと。
ガスは出たが、お通じまでは至らない。少しお腹が張る感じもするが、まあ焦らずじっくり回復を信じるしかないのだろう。
くしゃみ、咳はまだお腹に響くので、来るかな、と思うと身構えてしまう。
19:38
抗生剤を点滴。
22:00
就寝。やはり眠れない。
2:00までほとんど眠れずうとうとしては意識が戻る。
2:00~4:00 ひとまず眠る。
4:00~5:30 もう一度眠る。
そのあとはほとんど眠れないまま起床時間となる。
3/19(土)入院6日目(手術後3日)
6:10
尿検査のため朝一番で採尿。蓄尿はこれで終了。
7:40
朝食。一般五(五分)・七分
五分粥、梅干、大根の味噌汁、いんげんとにんじんの煮物、プロセスチーズ、ほうじ茶、牛乳(飲まず)
7:50
D先生回診。血液検査用採血。創チェック。痛みもなく、順調。
9:40
抗生剤点滴。今日は朝・夕の2本。
11:40
昼食。一般五(五分)・七分
五分粥、冷奴、ナスとにんじんの煮物、牛肉すきやき風煮、もみじおろし、ほうじ茶
まるでダイエット合宿のようなメニューが続く。
予定表では全粥になっている頃だが、なかなか五分粥から上がらないのは、癒着がひどかった腸への負担を少なくするためらしい。
11:55
B先生、D先生訪問。
連休中は五分粥ですか?と質問すると、明日から七分粥になる、とのこと。ゆっくり上げてきてますから、とも。
14:00
看護師さん訪問。検温、脈拍、血圧測定。お腹の音の確認。
蒸しタオルで自分で体を拭く。
ようやくお通じがある。安心。
16:00
さっぱりしたくて、自力で洗髪に挑戦。洗面台前で椅子に座り、前かがみになって洗う。傷の痛みもなく無事洗髪できてひと安心。
ここの病院はドライヤーも備品で置いてあり、借用できるのでありがたい。
このあと洗濯。
昼間にあまり眠ると夜寝れなくなると思い、極力起きて過ごすようにしてみる。
17:40
夕食。一般五(五分)・七分 揚げ物禁
五分粥、お吸い物(かまぼこ、いんげん)、白菜おひたし、かれい煮付け、野菜煮物(じゃがいも、にんじん、いんげん)、ほうじ茶
20:05
抗生剤点滴。
21:55
就寝。
| 固定リンク
「心と体」カテゴリの記事
- BOOK 「ウチの失語くん: 脳出血からの1年半。ふたりだからできたこと。」 米谷瑞恵(2015.06.24)
- 久しぶりにひどい風邪を引いた(脱水症状で点滴等々)(2012.03.29)
- BOOK 「いのちの森の台所」佐藤初女著(2011.05.15)
- ようやくインプラント手術(2010.04.16)
- 前門の前歯・後門の親知らず(2009.09.16)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント