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2004/08/17

プレジデント特集「『不機嫌』女房、『無気力』わが子」

実は「プレジデント」等の雑誌を自費で定期購読している。仕事の関係で、「マネジメント」だの「リーダーシップ」だのといった関連ネタを仕入れる必要があるためだ。(ちなみに他に講読しているのは「日経ビジネスアソシエ」)

「プレジデント」の最新号(2004/8/30号)の特集は「『不機嫌』女房、『無気力』わが子-- 『強い母親、父親不在』の家族心理学」。
定期購読してまだ2年だが、プレジデントの特集はだいたい年間で「年明けはこのテーマ」「夏はこれ」「秋はこれ」という感じで、時期によって似た傾向のテーマが選ばれていることが多い。
その法則で見ると、この手の「家族モノ」「生涯設計モノ」は、お盆休み前後に発売される号で特集されているようだ。

ちなみに過去の特集をさかのぼってみると

2002/9/2号「自分の居場所さがし」
「妻子の楽しみを自分の楽しみにする方」などのタイトルを見ると、普段妻子に関心を寄せない男性たちが長い休みをどう「すごさせていただくか」腐心している様子を思い浮かべてしまう私は意地悪だろうか。
また、ミニ特集として「男性のための『女性のからだ』講座」なる記事があり、「ホルモンが支配する女の一生」として10代から50代以降まで女性の身体がどういう変化をたどるのか詳細に書かれている。
ま、このぐらいは基本知識かな、ということで、できれば女性にも目を通しておいていただきたい内容だとは思いつつ、「子宮内膜」「下腹部痛」「子宮筋腫」といった単語で、血に弱い男性たちが「うわっ」と引いてしまう様子も目に浮かび、このミニ特集がどこまで精読されたのか興味あるところだ。

2003/9/1号「『人生後半戦』に浮かぶ人、沈む人」
こちらは「生涯設計」をテーマに、人生の後半戦をいかに生きるかというテーマだが、その中で「『女性を敵』にして幸せは訪れない」と、ここでも女性についてのレクチャー記事がある。
「女性社員徹底調査『こんな男と仕事がしたい』」「勘違い上司の現実」など、ここまで「男性」「女性」とひとくくりにして違いを強調されると、正直かなり違和感を感じるが、自分自身がどう見られているのか、主要読者層(と想定する)40代男性のみなさんは不安だということなのか、それとも「あまりにわかっていない」という女性読者からの投書が殺到しているのか。

さて、この過去2年に比べると、今年の特集ははるかに多くのページを「妻」と「子供」との関係性にさいている。
佐世保の事件の影響か、「『子どもの困りごと』相談室10」「夫婦のかたちと『息子、娘の事件』の相関関係」といった記事で父親の問題意識を呼び起こし、対処のノウハウを教えるのは他の号の特集と似たような構成だ。
「『子どもの異変』の見破り方」という記事での教育カウンセラー・富田富士也氏の「もし、あなたが本気で子どもの異変を見逃したくない、と願うのなら、傷つく覚悟を持って、家族に深入りをすることだ」という言葉には、「うちは大丈夫」と思っている方ほど、もう一度真剣に耳を傾けてほしいと思う。

また、特集巻頭の「『なぜか不機嫌になる女房』の心理分析」では、ある大手企業での古参社員とその配偶者を対象としたライフプランセミナーで、夫は「定年後は妻と一緒に世界旅行に行きたい」と言うが妻は「私は主人と行くつもりはない。友人と行きます」と言っていた、という話から始まって、「いきなり離婚してほしいと言われた」と嘆く男性にならずに済むよう気付いてほしい、考えてほしいことを書いてある。

離婚という重大な決定が前触れもなく突然、下されることはありえない。それを決意するまでに妻は多くの危険信号を発しているのであり、そのシグナルを目にし、耳にしながら、その意味に気づこうとせず、「突然離婚された」などと言って恥じない無神経な夫だからこそ、妻に愛想を尽かされてしまうのである。

という指摘はまったく「その通り!」だ。
しかし、人間、性格を変えることはできなくても、行動を変えることはできる。「家庭内離婚」から「家庭内再婚」への復活をとげた事例もあるのだ。

「ルポ!奥さま族が『昼下がり』に耽る内緒の話」は、タイトルはセンセーショナルだが内容は深刻。
「育児の孤独」「生活費の足しにと内職商法・マルチ商法に嵌まる」「子どもの受験が終わった後の不倫」「出張ホスト」などのキーワードで、色々な年代の妻たちの現状を浮き彫りにすると共に、「多くの家庭の妻たちが疲れていることは、今さら言うまでもない。ただ、その妻を癒やすのに、夫がまるで役に立たないのはさびしい」ではないか、と訴える。

ふだんは精一杯マネージャーとして部下を率い、あるいは仕事人としてビジネスを進め、多くの時間と労力を仕事のみに費やしているであろう「お父さん」そして「お母さん」たちに、ここでもう一度自分自身を、パートナーや子どもをみつめてほしい。
そういうメッセージが込められた「渾身の一冊」だと思う。
思い当たる節がある方も、ない方も、ぜひどうぞ。

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コメント

この雑誌、電車の中吊り広告見て、面白そうだなと思い、珍しく購入して読みました。
私の場合、子供ネタの方に興味を持って読んだのですが、夫婦関係で納得いく記事もあるけど、やっぱり「男はこうだ。女はこうだ」というステレオタイプの切り口に違和感感じる部分があって、人間なんてこんな簡単に語れるものじゃないだろうと思いました。

でも、この記事で妻の行動の全てがわかったと思いこむ男性がいるとしたら、やっぱりこの雑誌の特集で語られた「突然離婚される夫」予備軍なんだろうなということは納得できました(笑)

ちゃんと妻や子を見ていれば、こんな記事読む必要ないでしょう。
でも、これを読むだけまだ意識が高い人なのかしらん。
読まない人の方がもっと家族から相手にされない夫かもしれないですね。

投稿: こに | 2004/08/17 21:28

くりおねさん、こんばんわ!珠丸です。

高原はいかがでしたか?リフレッシュされたことと思います。ますます頑張っていきましょう!!

記事、大変興味深く読ませていただきました。

つい先日、神田昌典氏の「成功者の告白」という本を読み終えました。(たまには年金以外の本も読まないと!笑)。

普段語られない成功者の闇の部分、仕事と家庭との関係についてなど、大変考えさせられる内容でした。
ご参考まで!!

投稿: 珠丸 | 2004/08/18 00:16

>こにさん
私も記事のあちこちにある「男は」「女は」というステレオタイプな見方はけっこう辟易しました。そんな単純なものじゃないだろうに、と。

>ちゃんと妻や子を見ていれば、こんな記事読む必要ないでしょう。

これもおっしゃる通りだと思います。

>珠丸さん
高原とこちらの気温差にすでに参っています・・・(笑)
「成功者の告白」、本屋さんで探してみますね。ありがとうございます。

投稿: くりおね | 2004/08/19 08:12

くりおねさん、こんばんわ!
サブタイトルが「5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語」というだけあって、とても読みやすい本でした。それでいて、大変示唆に富む本でした。
今度お会いできるときにでも持っていきますよ!

投稿: 珠丸 | 2004/08/19 19:46

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