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2004/06/12

本当の年金改革はこれからだ

5月24日のエントリ「年金問題と『情報公開』とブロガーたち」で、木村剛氏が取り組んでいる「年金制度見直し運動」の第一歩としての情報公開への取り組みを紹介した。

その後この動きがどのようになっているか、まずは経緯を簡単にまとめてみる。

■厚生労働省に対する試算元データの開示請求
5月27日の「週刊!木村剛」(以下ゴーログ)「厚労省から電話がありました!」の中で、「厚生労働省年金数理課の方からお電話がありました」という報告。
具体的にどういうものを請求されているのか確認したい、という主旨の模様。
木村氏はシステムに投入したすべてのデータを、個人のプライバシーに抵触しない範囲で、紙とCD-ROMでお願いした、とのこと。

■データ分析への協力者現る
5月31日のゴーログ「『年金改革法案見直し運動』に強力な助っ人が現れました!」で、データが公開された場合の分析のために、公的年金の専門家の方々に協力依頼のeメールを送信していた木村氏のもとに、複数の専門家から快諾の返信が寄せられた、という報告。
例えば、報道ステーションに何回も出演されて今回の年金改正法案の矛盾点を指摘されていた
年金研究の第一人者として知られる高山憲之・一橋大学教授、「年金大改革」という本(木村氏は「好著」と評す)の著者である日本総合研究所の西沢和彦氏など。

■公開討論会へ向けて
4月29日のゴーログ「公的年金関係者よ!公開討論会に応じよ!」で呼びかけていた公開討論会に賛成の返事を下さった河野太郎自民党議員と古川元久民主党議員出席で、7月26日(月)午後8時~10時に公開討論会が実現されることになった報告が6月7日のゴーログ「年金脱退権と公的年金改革私案」に掲載。

つまり、元データも入手に向けて歩を進め、その分析のブレーンも協力体制を整え、そして公開討論会も開催を決めたのだ。木村氏は着々と準備を進めているようである。

ここにきて年金改正法案がドタバタ劇の末可決され、その直後に出生率低下のニュースが流れるなど、ますます将来への不安感をあおる状況が続いている。この出生率が政府予測を下回っていたというのは、民主党の金子洋一さんのブログでの記事「厚生省の人口予測ははずれ続けている」が事実であったことを証明してくれたようなものだ。

衆議院議員・やまのい和則さんは「2004年06月05日」という記事の中で、強行採決の際に「民主党議員を自民党議員が突き飛ばすという事件が発生し、私が止めに入りました」と書かれている。そこまで紛糾する議案を、なぜここまで通してきたのか。茨城県議会議員・井手よしひろさんに「年金国会/最後は民主党の凡ミスで結着」という記事を書かれてもしょうがない後手ぶりだ。円より子さんが最近始めたブログで「年金についてはやっぱり触れておかないと」という記事を書いており、その中で「年金法案成立を阻止するために、参議院本会議で民主党は長演説(フィリバスター)をしましたが、その元祖は私が盗聴法に反対し、参議院の本会議で演じた3時間のフィリバスターです」と言っているが、円さんご本人のものはともかく今回のフィリバスターは本当に有効だったのか、よく考えてほしい。

高知県知事・橋本大二郎さんは自身のブログ「だいちゃんぜよ」で「今時牛歩ですか」と野党の抵抗ぶりを「テレビに映る自分たちの姿を、一般の国民がどうとらえるかを、もう少し考えてほしい」と批評。元NHK記者らしい、こんなアドバイス(?)も。

僕なら、「与党も野党も、どっちもどっち」といった評価しかされないことが目に見えている、牛歩などは避けて、本会議の採決には、すんなりと応じた上で、記者会見を開きます。

 その中で、法案をこのまま通すことに、多くの国民が疑問を持っているという、世論調査の数字と法案の問題点を、かいつまんで指摘した後、「選挙の争点として、決して忘れないでおいてほしい」というメッセージを、国民に呼びかけます。

 その上で、テレビCMを作ります。演出の手法は別として、素材として思いつくものは、“強行採決のシーン”(と言っても、マスコミの取材したものを、そのまま報道以外の目的に使うことは出来ませんから、工夫が必要ですが)、年金の未納に、明らかに問題があったと思われる、“大臣など有力な議員の顔々”、さらには、議員生活最後の卒業質問の機会を、強行採決によって奪われた、“西川きよしさんの、「ほんまに、このままでええんかい」というぼやきの声”等々です。


さすがである。こういうことを考え、実現するブレーンを野党各党は置くべきだ。もしすでに置いているのなら、その人選は再考された方がいいと素人ながら思ってしまう。

しかし、今回の法案が通ってしまったからもう何もできないはずはない。
これを機会に、一人一人がまじめに年金について考え「こうしてほしい」「こうあるべきだ」という案を政府につきつけることこそ、今私たちがやるべきことなのではないだろうか。

民主党のふじすえ健三さんが「ふじすえblog」の中の「輸入版CDの規制強化から学ぶもの-今から政策をうっちゃれるか?」という記事の中で、「ここは一つ法律の決まり方を知ることで、もっともっと政府を追い込もうではありませんか!」と言っている。
反対運動を起こす頃には、法案は成立に向けてしか動かないようになっているから、「一般人にとって理解できないことが正義になってしまうことが現代の政治や行政では多くあります」ということなのだ。ここではたまたま輸入盤CD規制の話題だったが、これは年金法案についても言えることだろう。

木村氏は「年金脱退権と公的年金改革私案」という記事の中で以下の案を提示している。
1. 公的年金制度と生活扶助を同じ制度の中に包含し、65歳以上の国民であれば、基礎年金として例外なく夫婦で月15万円受け取れる制度とする。
2.基礎年金(月15万円)以上の部分については、各個人の私的年金に任せることとし、付加的な部分について国は一切関与しない。
3.基礎年金の支出は一般会計から行うこととし、各種の税金および国債によってファイナンスする。ただし、基礎年金税の新設を排除しない。要するに、保険料はとらない・・・・。
4.上記の結果、厚生年金、国民年金、共済年金、議員年金は一元化される。

この是非については私自身まだ考えがまとまっていないため、今は書けないが、例えばこういった私案を一人一人が持つこと、データで裏付けを取ることがこれから必要になっていくと考えている。

猪瀬直樹さんの公式ホームページの中に、氏のメールマガジン「日本国の研究」のバックナンバーが掲載されているが、5月20日発行の「ヨーロッパと比べるとあまりにも恥ずかしい日本の年金制度」に欧州の現状が書いてあり、興味深い内容となっている。また先週発売の週刊文春で「年金は5年分を積み立てている。これは他の国に比べて異常に多い」という指摘もしている。
由比町議会議員・山崎 吉広さんの「欧州の年金『満足』60%」で出ている欧州のデータなどもある。

さまざまなリソースで情報を集めて、それを共有してよりよい制度をオープンな議論で作っていく。これからの政治はそういう方向に向かっていくのではないかと、期待を込めながらそう思う。そしてそこには私たち一人一人の手が必ず入っている。必ず。

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