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2004/05/24

年金問題と「情報公開」とブロガーたち

今、自分でホームページを持っているネットワーカー、とりわけブログを開設している“ブロガー”(=ウェブログの筆者)たちの間でも年金問題は大きな関心を集め、様々な意見が交換されています。
その震源地の一つとなっているのが、金融コンサルタントの木村剛氏のブログ「週刊!木村剛」です。
このブログの中で、木村氏からの年金問題への問題提起と働きかけが公開されているのです。
この件に関して知る機会がなかった方のために、これまでどんなことがあったか、まず概略をご紹介させていただきます。
(既に木村氏のブログの内容をご存じの方は、点線から点線の間はお読み飛ばし下さい)

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木村氏は、現在の公的年金の問題点を明確にし、安心して任せられる制度にするためには、根本問題から議論をしなければいけない。そのためには、「厚生労働省が試算を開示するために用いたあらゆる生データや試算のためのプログラムを全面的に開示し、国会の中に『年金改革小委員会』を設けて、与野党の代表が外部専門家の識見をも入れつつ、国民がみている下で最善の処方箋を探る」ことが必要であるという主張をしてきた。
そして、4月28日に、年金問題に直接関わる官僚及び政治家5名あてに「公開質問状」を、eメールとFAXにて送信。(回答期限は5月14日)

公開質問状の内容は下記の通り(「週刊!木村剛」内「公的年金関係者よ!公開討論会に応じよ!」より引用)


拝啓、□□□□様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。いきなりEメールを差し上げる無礼をお許しください。
  さて、現在、年金改革法案が議論されておりますが、国民的な関心事であるにもかかわらず、年金計算のための仮定条件の現実性ばかりが討議され、肝心の生データが国民に開示されていないことを極めて残念に思います。国会における議論もどちらかと言えば、互いの揚げ足取りに終始しているなど、国民としては甚だ遺憾な状況となっております。
  本来であれば、厚生労働省が試算を開示するために用いたあらゆる生データや試算のためのプログラムを全面的に開示し、国会の中に「年金改革小委員会」を設けて、与野党の代表が外部専門家の識見をも入れつつ、国民がみている下で最善の処方箋を探るべきと考えますが、以下の3点に対して、簡潔に「イエス」「ノー」でお答えいただきたく、お願い申し上げます(「ノー」の場合は、その理由をご教示いただければ幸いです)。

第1問 厚生労働省は、公的年金に関して、公表している試算の根拠となっている仮定条件のみならず、その計算の元となっている生データや計算プログラム等をすべからく国民に開示すべきである。   イエス/ノー

第2問 国会の中に「年金改革小委員会」を設け、外部専門家の識見も活用しつつ、与野党の代表が中心となって、国民がみている前で最善の処方箋を探るべきである。  イエス/ノー

第3問 年金改革に関して、ウェブ上に公開討論会の場が設けられるならば、個人的には、誰が討論相手になろうとも、その場に参加して、国民が納得できるような議論をする用意がある。  イエス/ノー


送信先は、坂口力厚生労働大臣(与党代表)、菅直人民主党党首(送信時・野党代表)、厚生労働省年金局総務課(霞ヶ関代表)、河野太郎自民党議員(与党若手:木村氏著書「マニフェスト論争」にて公的年金を議論)、古川元久民主党議員(野党若手:木村氏著書「マニフェスト論争」にて公的年金を議論)。
このうち回答があったのは、河野太郎自民党議員及び古川元久民主党議員のお二人。(お二人の回答は全問に対して「イエス」)

残りの方からは回答がなかったため、木村氏は5月17日に、「公的年金に関して、公表している試算において使用されている生データ及び計算プログラムのすべて」を開示するよう、坂口力厚生労働大臣に対して「行政文書開示請求書」を提出。
(「週刊!木村剛」内「厚生労働省に対して情報公開を請求しました!」より)

また、5月19日に公明党の高木陽介氏(フジTV「報道2001」の番組で年金問題に関して木村氏と討論)及び厚生労働省年金局の高橋直人総務課長、岡田克也氏(民主党新党首)宛に、同じ公開質問状を、回答期限を5月28日として送付。
5月24日岡田氏から回答あり。(質問1・2に対しては「イエス」質問3に対しては「ケースバイケースで検討させて頂きます」)
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この話題について、トラックバックという形で一般のブロガーたちから反応が数多く寄せられています。年金問題関連の記事13本に対して、総計265件。

トラックバックするということは、自分のウェブページに記事を書いた上でリンクを張るのだから、ペンネームとは言えども責任を持った発言となります。それにも関わらず、これだけの数の反応が直接寄せられているのです。
自分のウェブページに意見を書き、その意見を参照先のウェブページへリンクする「トラックバック」がブログの最大の特徴とも言えるところで、こうすることでウェブを通して年金問題について同時進行的に討論がされているのです。

その中では、議員や自治体首長、ニュースキャスターの未納に関する「魔女刈り」状態に皆辟易していることがよくわかります。
納めるべきものを納めていなかったという事実はもちろん問題ですが、そこだけに焦点を当てるのではなく、その背後にあるものや、そもそも年金はどうして破綻寸前と言われているのか、どうすれば真に国民のための年金になるのか、安心して老後を暮らせる国になるのか、そういう議論をしたい、してほしい、という主張が大半なのです。

こういった問題提起がなされているということはマスコミでは報道されていません。しかし現にこういった行政に対する働きかけがあり、また、数多くの意見が寄せられているということを、一人でも多くの政治家の方にお知りいただけないかと個人的に思い立ち、ブログを開設していらっしゃる議員の方へ、活躍の場が国政・地方に関わらず、年金や税に関する記事へトラックバックする、という形でリンクを張るとともにお知らせをさせていただこうと考えました。

ひとつおことわりさせていただくと、この「公開質問」や「情報公開請求」という行動に対して、またその内容に対して、支持・支援を要求することが主旨ではありません。それは皆様それぞれお考えや立場があると思っています。
そして、誰かに強制されたりしているわけでもなく、単純に私個人の行動です。

私の思いは、ネットワークの中でこういう投げかけがされていて、年齢職種を問わず多くの市井のネットワーカーたちが真剣に議論しようとしているという事実をまずはお知りおきいただきたい、ということです。
そしてできるだけ多くの方にこの年金への議論にご参加いただければ、これほどうれしいことはありません。

住みよい日本にするために、ささやかだけど一人のネットワーカーとして私がまずできることは、ブロガーらしくトラックバックだ。そう思い、この記事を書きました。

長文おつきあいいただき、ありがとうございました。

この記事をトラックバックさせていただいている政治家の皆様のWeb及び記事は以下の通りです。(順不同)

ほっとメール@ひたち(茨城県議会議員・井手よしひろさん)
国会議員年金は廃止へ署名活動

だいちゃんぜよ(高知県知事・橋本大二郎さん)
国民年金の支払い(4月25日)

愛と平和に生きる繁栄を(高知県会議員・吉良富彦さん)
”反日的分子・非国民”は年金からも 5月11日

wlog(羽村市議会議員・ご氏名不明)
平成16年5月13日

山口拓の活動日記(東京都世田谷区議会議員・山口拓さん)
雨・雨・あれ??

れんほうの日記(民主党東京選挙区総支部長・蓮紡さん)
=== やっぱり外交 ===

すみずみレポート(埼玉県上福岡市議会議員・山川寿美江さん)
マスコミの与野党合意の表現は間違っている!

政治と文化の日々(茨城県つくば市議会議員・野口修さん)
民の政治

ふじすえblog(民主党参議院比例区第46総支部長・ふじすえ健三さん)
政治もBLOGで成長できる

やまのい和則(衆議院議員/民主党「次の内閣」厚生労働副大臣・やまのい和則さん)
年金問題についての議論をもっとしっかりやるべきだ

民主党衆議院三重5区総支部長 金子洋一(民主党衆議院三重5区総支部長・金子洋一さん)
ブログ開始します  

Yamazaki Yoshihiro(由比町議会議員・山崎 吉広さん)
「100年安心年金」大ウソだった

尚、ブログを持つ政治家の方々を調べるにあたり、下記サイトを参考にさせていただきました。

ネットde監視、地方議会


【参考リンク】
「週刊!木村剛」でこれまで掲載された年金についての記事一覧です
( )内数字はトラックバック数。

2004.05.20
元厚生省職員からFAXが届きました!(7)
2004.05.19
厚生労働省に対して情報公開を請求しました!(21)
2004.05.18
厚生労働省の世論操作に騙されるな!(33)
2004.05.11
公的年金の公開質問状に応えた政治家2人(24)
2004.04.29
公的年金関係者よ!公開討論会に応じよ!(36)
2004.04.27
年金改革の国会討論は「目くそ鼻くそ」レベル(34)
2004.04.05
年金改革に関して菅直人民主党党首に期待すること[ゴーログ](9)
2004.03.31
公的年金改革タスクフォースに参加!しません?[ゴーログ](5)
2004.03.25
江角マキコも年金を払ってなかった!?[ゴーログ](19)
2004.03.24
年金脱退論に対する不安に応える[ゴーログ](10)
2004.03.23
年金問題への大量のトラックバックに感謝する[ゴーログ](10)
2004.03.05
厚生年金はネズミ講か? [コラム](57)

5/25追記:
5/25公開の「週刊!木村剛」に、「公開質問状に対して公明党の高木陽介衆議院議員からも回答を頂きました」との情報が追加されました。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

 はじめまして。民主党の金子洋一と申します。トラックバックありがとうございました。
 年金の問題は単に未納かどうかだけではなく、それを大きく超えた所に問題があると私も思っています。近いうちに年金の話題を自分のブログでも取り上げたいと思います。ネット上の議論に私も少しでも貢献できればと思っています。よろしくお願いいたします。
 それにしても自民党の議員さんのブログってないのでしょうかね?それでは失礼します。

投稿: 金子洋一 | 2004/05/25 10:43

参照ご案内のトラックバックをいただきありがとうございます。
私は地方議員(主として市町村議員)をターゲットにしていますが、お役に立ててうれしいです。
今後ブログ議員をデータベース化して一覧表にする予定です。

それにしても、協賛・公明・無所属ばかりですね。選挙の影響でしょうか。
ブログを使って、一気にネットのつながりが広がった感じです。
ご連絡ありがとうございました。

投稿: 聞きかじり | 2004/05/25 17:05

「聞きかじり」様へ、地方議員では、共公無ばかりですが、こと国政のレベルでは民主だけのように見えます。(そもそも地方議員には民主が少ないんです・・・)

余計なちゃちゃを入れてしまい恐縮です。大変ご無礼しました。

投稿: 金子洋一 | 2004/05/25 19:21

>金子洋一さん
こんにちは、はじめまして。くりおねと申します。
コメントをありがとうございました。正直かなりどきどきしながらトラックバックしたので、こうしてコメントをいただけると安心します。
今日エントリしましたが、自民党さんは国会議員ではブログをおもちの方はいませんでした。
金子さんの年金問題に関する記事、期待して待っています。アップされたらまたトラックバックをいただけるととてもうれしいです。

>聞きかじりさん
こんにちは、はじめまして。くりおねと申します。
こちらこそお世話になり、ありがとうございました。
議員のみなさんがどんどんブログを使ってコミュニケートされればいいのになあ、と思っています。ますます輪が広がるといいですね。

投稿: くりおね | 2004/05/26 00:43

あちゃーっ、協賛は誤変換です。わざとじゃないっす。ごめんなさい。

金子さん、コメントありがとうございます。
三重県はe-デモクラシーなど注目している県です。
また、民主党は健全な二大政党の受け皿として期待している政党です。
この度、結果的に岡田さんが代表になり、期待感が膨らんでいます。
無所属の地方議員で、民主党を応援している方も増えています。

自民党的な戦後の高度成長時代の決定的な終焉を迎えて、新たな発想による政策を期待するところです。
ブログはその土壌を作り、起爆剤となりえると考えています。
「ネットde監視」も楽しみが増えているところですよ(^ ^)

投稿: 聞きかじり | 2004/05/26 03:34

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