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2004/04/25

MOVIE 「きょうのできごと a day on the planet」

昨日からの続きではない、明日へのつなぎでもない、「きょう」という日。
何もかもが変わってしまう事件があるわけでもない、でも何もかもがまるっきり同じでもない、「きょう」という日。

私にとっての「きょう」。あの人にとっての「きょう」。誰かにとっての「きょう」。

そんな、ありふれたことにあふれた「きょう」を切り取った、とても珍しい映画を行定勲監督は撮り上げた。

お話としては三種類のできごとが、同時進行で進み、テレビがそれらを一瞬つなぎ合わせる。
中心になるのは、大学院進学が決まった「正道」の引っ越し祝いに集まった友人たちの一晩の様子。

彼女の真紀を連れて行く中沢。車に同乗するのは中沢の幼なじみのけいと。けいとと真紀は友人で、中沢に真紀を紹介したのもけいと。

友人たちのてんでばらばらな楽しみ方。主役のはずなのに気配りしてしまう正道。アイドル的存在のかわちと、からむとうっとうしい先輩の西山。そんなバラバラ具合が、自分の大学時代をとてもリアルに呼び起こす。

真紀が密かに気に病む、幼なじみの中沢とけいとの関係。自分より長い時間を共有してきた二人にはどうしても追いつかない、かなわないものがある。どんなに中沢に「お姫さま」として大事に扱われても、かすかな嫉妬と不安が真紀の気持ちをうすぼんやりとふさぎ、愛されている実感が持ちにくい。そしてますます「姫」度が上がっていく、という悪循環。
どっちかが大人にならないとここからは抜け出せないんだろうけど。こういうカップルも学生時代そういえばまわりにいたなあ、と、今となってはなつかしく思い出す。

正道の新しい下宿であり飲み会の舞台となる京都の町家、夜中に正道が彼女と思いがけず話し込む出町柳の橋の上、クジラが漂着する海辺、みんなが口にする関西弁、そんなものたちも大事な要素となり、何気ない、でも独特の日常を表現する。矢井田瞳のオリジナルテーマソング「マーブル色の日」があたたかくその世界を包む。

淡々とした時間、ありふれた日常、その中でふれあう大切な人達がたしかにいて、その一瞬はひとりじゃないと思える。ほんの一瞬。
そんなことの積み重ね、「きょうのできごと」。


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コメント

トラックバックありがとうございました。
ブログを拝見して、木村剛さんの「小説 ペイオフ」というのを知人に勧められて読んで、面白くてハマッたのを思い出しました。
「水曜どうでしょう」も高校生の頃、地元で見ていたので憧憬がこみ上げます。

投稿: えまろん | 2004/05/12 22:25

いらしていただいてありがとうございます。
えまろんさんは北海道ご出身なんですね。「どうでしょう」リアルタイムで見ていたなんて、うらやましい。
5/26から新シリーズが始まるようで、北海道の義弟に録画頼もうかどうしようか真剣に悩んでいます。

投稿: くりおね | 2004/05/14 00:18

度々のトラックバックとコメントで失礼します。
なんか、観ている映画がかぶってますね。
僕もエントリ立ててたので、トラバさせて頂きました。

投稿: ウエダ | 2004/08/14 10:41

>ウエダさん
ホント、同じ映画見てたんですね(笑)
京都好きの私は「きょうのできごと」はDVDもしっかり予約しました。みんながっつり仕込まれた京都弁が美しく、それだけでも心地よくうれしくなります。
邦画でいい映画がどんどん公開されるのがうれしい今日この頃です。

投稿: くりおね | 2004/08/18 00:24

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んですよ。『きょうのできごと a day on the planet』という映画の。 「この小さな惑星で、あなたはきょう、誰を想っていますか。」 ... [続きを読む]

受信: 2004/08/14 10:30

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