COMIC 「奈津の蔵」

奈津の蔵(講談社漫画文庫)

ドラマ化もされた「夏子の酒」の続編。夏子の祖母・奈津が主人公の物語。
昭和初期の時代、女性は「穢れた存在」のため、蔵に入ることが許されなかった。そんな時代に酒づくりにどうしようもなく惹かれながら、酒蔵の嫁として波瀾の日々を生きていく奈津の物語を、佐伯家の奉公人だった「しず」が夏子に思い出語りで伝えていく、という構成。

終盤長岡空襲に奈津が巻き込まれるくだりは、よくぞ入れてくれた、と心で喝采を送った。
長岡空襲の日は今は花火大会が行われているが、もともとは空襲で焼け野原になった日だということを、どうか忘れないでほしいと、三尺玉を思い浮かべながらいつも思う。

「夏子の酒」は私の日本酒についてのバイブルだ。日本酒の作り方、味わい方など、これを読んで初めて知った知識ばかり。そしておいしい日本酒をもっともっと知りたい、味わいたいと思った。
ぜひ、「夏子の酒」と併せて、多くの人に両方読んでほしいと願う。

奈津の蔵 (1)

posted with amazlet on 07.05.13

尾瀬 あきら
講談社 (2003/10)
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